不定期オープンの“食堂”、カルマキッチンが全世界的に話題になっている。アメリカ、ロンドン、東京、シンガポールなど20以上の土地で開催されており、その素晴らしいコンセプトと体験から、現在さらに多くの国へと広がりを見せている。
“カルマ”という言葉がつくだけに、なんだかウサンくさいと思ってしまう方もいるだろうが、あくまで“温かい気持ちのつながり”ぐらいのニュアンスに思っておけばOK。
この食堂のシステムは「あなたのお食事は、あなたの前に来たお客様によって支払われています」というもので、参加者は、後に来るお客のために支払いをすることができるのだ。
これは「ペイ・フォワード」と呼ばれるもので「次の人に贈る」、善意の先払いシステム。
カルマキッチンを訪れた人が、「次にお客としてくる人にも、同じような素晴らしい体験をして欲しい」そうやって先払いすることで、支払いの連鎖が生まれていく。またスタッフは全員ボランティアで運営しており、働く人の時間も空間も、食事も全て、訪れるお客への純粋な贈り物(ギフト)として提供されているという。
2018年9月22日に東京・京町で開催された第20回目の開催にも、多くの人たちが訪れていた。夫婦やカップルもいれば、男性や女性の一人客まで客層も様々。そんな人たちが相席で、自己紹介をしたりおしゃべりをしたりと、実に和気あいあいとした空間だった。
このコンセプトに共感したレストラン・beeftro by la coccinelle (ビフトロ バイ ラ コクシネル)が提供する料理が絶品だったことはもとより、訪れた人たちに好評だったのは、自分に「ペイ・フォワード」してくれた人からの小さなメッセージカード。
前の人からの自分へのメッセージだったり、幸せそうな感想だったり、書いた人の嬉しい気持ちが伝わってくる。そんな自分へのメッセージは記念に持って帰り、自分もメッセージをしたためてスタッフに渡して店をでるという次第(個人的にはこのメッセージカードを読むだけでいれる金額が上がると思います!だって嬉しいし)。
とっても美味しくってとっても嬉しいこの食堂、不定期オープンだけに、気になる人はぜひともHPで次の開催予定をチェックしてみて!