「オレオ」の製造経験を活かし、ヤマザキビスケット株式会社が昨年末に発売した「ノアール」。この商品がスティック状になったのが『ノアールスティック バニラ/同 ソルティーナッツ』だ。つまみやすく食べやすい形状がウリだが、味はそのまま楽しむことができるのだろうか。「ノアール」の進化を見てみよう。
材料はほぼ「ノアール」だが、全く違うものと言っても過言ではない。
2016年にナビスコブランドとのライセンス契約が切れて、製造中止となった「オレオ」。このニュースは多くの人を悲しませた記憶に新しい出来事だ。
そんな悲しみを救うべく、社名をヤマザキ・ナビスコ株式会社からヤマザキビスケット株式会社に変更し、後継商品となる「ノアール」を昨年末に発売。「オレオ」よりも日本人の舌に合うように改良が加えられており、人々の心を掴むのに成功した。
しかし、丸い形状の「ノアール」は1口で食べるには大きく、かといって上下を分けて食べるには両手を使う必要があって食べづらい。厚みがある分少々取りにくいのも気になるところ。
これらの問題点を解決したのが『ノアールスティック バニラ/同 ソルティーナッツ』(各12本入・希望小売価格 税抜110円・2018年7月9日発売)。名前の通りスティック状になった商品で、同社の「ピコラ」と似た形となっている。
原材料は、割合の違いこそあるがほぼ同じ。
『ノアールスティック ソルティナッツ』にはヘーゼルナッツペーストとアーモンドペーストが追加。
外側はココアのクッキー生地、内側にはクリームが塗られており中心は空洞。スティック状となったことでクリームが減ったように感じるが、バランスを考えての事だろうか。形状が変わったことで期待する味とは違うのは困る。それでは食べてよう。
ノアールスティック バニラ
サクサクッとしたとても軽い食感が第一印象。スティックになった恩恵は大きく、片手で食べられるのはやはり嬉しい。
味はというと、クッキーのほろ苦いココアとバニラのコクのある甘さをしっかりと感じる。当初心配していたクリームの量もこれならぴったり。中実にすると甘すぎるくらいだ。
「ノアール」と比べて遜色のなく楽しめるのだが、食感や充実感と言う点では物足りない。商品コンセプトなので当然ではあるのだが、食べごたえを求めている人には少々拍子抜けしてしまうだろう。
1パック6本でカロリー153kcal、糖質は約22gと高め。
ノアールスティック ソルティーナッツ
ナッツの風味が口いっぱいに広がるのが印象的。ソルティーナッツとなっているが中のクリームはチョコ風味。原材料も砂糖の割合が多いので先ほどよりも甘味が強いのだが、香料のおかげでその輪郭は丸くなっているのでしつこさは感じない。
面白いのは塩のアクセント。視認はできないのだが、粒を舐めているようなしょっぱさを時折楽しむことができるので飽きにくい。夏のスイカに塩をかけるのと同じでさらに甘さを引き出してくれるナイスなコラボだ。
食感などは『ノアールスティック バニラ』と同じ。
1パック6本でカロリー154kcal、糖質は約22.6g。
ミルクとの相性がいいのは『ノアールスティック ソルティーナッツ』!
最後にミルクに浸して食べてみると、意外にも『ノアールスティック ソルティーナッツ』の方が美味しい。濃厚さがさらに増してコク・深みを感じることができた。逆に『ノアールスティック バニラ』はあまり馴染まない。
全国のコンビニ、量販店で発売中。