エリンギが10年で普及した裏には悶々とした主婦たち
もはや我々の食卓に定着したきのこ・エリンギだが、日本で普及したのは90年代以降と、その歴史は意外に浅い。にもかかわらずなぜここまで定着したのか。その疑問に呵呵と答えてくれたのが、淀屋橋市場のベテラン青果マン(62)だ。
「俺のまわりの青果市場関係者なんかは皆言っているんだが、どうも男っぽい外来野菜は、定着しやすいんですよ。エリンギしかり、ズッキーニしかり。どれも男のにしちゃあずいぶん立派なものだろう。最近ではローカル野菜の米茄子、ゴーヤなんかもそう。俺らのジンクスなのかも知れないが、世間の主婦には、そういう野菜が受けるっていうのは、常識ですよ(笑)」
またこの青果マンと市場で話している時に通りかかった市場関係者にも聞いてみたのだが、意外にもおんなじが答えがかえってきたのだ。
団地妻が野菜をそういう用途に使いまくった時代も
「八百屋なんかと昔話をしていても、団地が多かった80年代なんかはそういう用途で野菜を買う主婦もだいぶいたって言うからね。さすがに今は専用の器具がネットなんかで買えるようになってきたから、さすがに野菜をそんなことに使うのはないでしょうが(笑)。ただ、シンボル感がある野菜が、日本の主婦に受けるのは本当ですよ」とのこと。
いくらなんでもまゆつばすぎる意見のような気がするが、言わんとしていることはよくわかる。読者の身の回りの女性が、エリンギやズッキーニや米茄子を頻繁に買うようになったら、それは欲求不満のあかしかも? ちゃんとケアしてあげてくださいね!
ちなみにエリンギは生食で食べると食中毒を起こす可能性があるので、上の口から食べる際にはちゃんと加熱して食べてください、絶対だぞ!
(文/橋元ねこ)