太り過ぎた虎たちの写真が、インターネット上で大きな話題になっている。だってこの写真、まるで近所の太った猫! 虎としてのワイルドさが、一切感じられないのだ。
この写真の虎たちは、中国北東部のシベリアンタイガーパークで飼育されているもの。その太りっぷりから、同園には虎にエサをあげすぎなのではないか、健康状態が心配だとたくさんの“苦情”がきているという。
だが複数のメディアに対して、専門家たちはさにあらずと回答しているので、そのわけについて聞いていただきたい。
このパークのあるあたりや、シベリアンタイガーが住むあたりでは、冬には気温が氷点下30度まで下がることが頻繁に起きる。そのため、虎たちは極寒の環境で生き抜くために、そのシーズンになると食欲が増し、このように太るまで食べるようになるのだ。
そして氷点下30度の中でも耐えられるまで脂肪をたくわえる、そういう習性があるというのだ。そして気温があがってくると、また普段のスマートな姿に戻っていくのだという。ホッ。そんな本能に根ざしたこのポチャポチャな虎たちの様子、このシーズンしか見られないレアなものなのだ。
シベリアンタイガーこのポチャポチャ姿、そんな事情を聞いた後なら、思う存分「可愛い!」と言えちゃいます!
文/高野景子