死んだらお墓に入る? ソレ以外の選択肢として話題になっているのが、故人の遺灰で育てる園芸キットだ。
■遺灰で樹木がすくすく成長
この商品はスペインのバルセロナのメーカーが開発した「Bios Urns」だ。大きな縦長のポットになっており、底部に遺灰をしきつめ、その上にオリジナルの土を入れ、そこに自由に樹木などの種を入れて育てる。
遺灰が植物を成長させる効果を発揮し、エコロジーな循環を生み出すわけだ。さらに言えば、故人は樹木になって新しい生命を得るとも言えるわけで、これが大きな反響を呼んでいる。
■墓の増加は世界的問題
世界的に見ても高齢者の多い国では、墓の増加は大きな問題になっている。また先祖代々の墓に縛られたくない、墓はダサいという若い世代の需要にもマッチしているようだ。
■違法にならないよう注意
ちなみに日本の法律では散骨は違法だが、散灰はギリギリでグレーゾーンというところ。遺骨をそのまま廃棄すれば刑法第190条の遺骨遺棄罪、墓地以外に埋めてしまえば、墓地埋葬法にも抵触する。
現行法とはまだまだ折り合いがつかない部分があるものの、お墓とは別に、家の庭などに故人の遺灰で育てる樹木を植えるというのは、すてきなことなのかも。
文/関本尚子