マッチングアプリ内は「超格差社会」― 女性優位の厳しい市場

0

理想のパートナーを見つけるため、多くの人が利用する「マッチングアプリ(婚活アプリ)」。しかし、「いいね」を送り続けても、なかなかマッチングしない、返信が来ない…特に男性ユーザーから、そんな嘆きの声がよく聞かれます。

なぜ、アプリ上での「婚活」は男性にとってこれほど厳しい戦いになるのでしょうか。ドイツとイギリスの研究者が発表した最新の研究が、その背景にある「理想と現実」の残酷なギャップを明らかにしました。

アプリ内は“超格差社会”― 女性優位の厳しい市場

この研究は、チェコのヘテロセクシュアル(異性愛者)のユーザー約3,000人のデータを分析したもの。そこから見えてきたのは、アプリ内が「少数の人気ユーザー」と「その他大勢」に二極化する、“超格差社会”であるという実態でした。

少数の女性に「いいね」が集中
ごく一部の魅力的な女性ユーザーに、大多数の男性からの「いいね」が殺到。その結果、「平均以下」の魅力度と評価された女性ですら、「最も魅力的な男性」よりも多くの「いいね」を受け取っているという驚くべき状況が生まれていました。

男性ユーザーの方が多いという現実
多くのマッチングアプリでは、男性ユーザーの数が女性を上回っています。この男女比の不均衡が、女性側の「選ぶ力」をさらに強め、男性間の熾烈な競争を引き起こしているのです。

男性の「高嶺の花」戦略 vs 女性の「現実路線」戦略
この厳しい市場で、男女の行動には明確な違いが見られました。

男性の戦略:「高嶺の花」を狙う上昇志向
多くの男性は、客観的に見て自分よりも「魅力的」と評価される女性、いわば「高嶺の花」に「いいね」を送る傾向がありました。

女性の戦略:堅実な「現実路線」
一方、女性は選択肢が多いにもかかわらず、自分と同程度、あるいは少し下の魅力度と評価される男性にアプローチする傾向が見られました。これは、単なる外見だけでなく、価値観や相性といった他の要素を重視する、より戦略的で慎重なアプローチと言えます。

この結果、多くの男性は、競争率の非常に高い「高嶺の花」を追い求めることで、マッチングしない焦りや、返信が来ないことへの不安といった「デーティング疲れ」に陥りやすくなっているのです。

結局、うまくいくのは「釣り合いの取れた」カップル

では、実際に成功するマッチングはどのようにして生まれるのでしょうか。

研究が示す結論は、「高嶺の花」を追い求めた結果ではなく、双方が「釣り合いが取れている」と感じる関係性の中で成立する、というものです。

つまり、成功するマッチングは、男性の「理想」よりも、女性の「現実路線」の戦略に近い形で実現しているのです。これは、一方的な憧れではなく、「相互性」、つまりお互いが同等の関心を持つことが、真の関係性に繋がることを示しています。

婚活アプリで成功するための「男性向け」5つのヒント

この厳しい現実を踏まえ、研究は男性ユーザーに以下のような実践的なアドバイスを提示しています。

現実を受け入れる:
男性にとって厳しい市場であることは、あなたの価値とは無関係な構造上の事実。まずはこの現実を冷静に受け止め、期待値を調整しましょう。

誠実さと忍耐を:
ウケを狙うより、あなたの本当の価値観や興味が伝わる、誠実なプロフィールを心がけましょう。量より質です。

心のこもったアプローチを:
最初のメッセージは、定型文ではなく、相手のプロフィールをしっかり読んだ上で、敬意のこもったパーソナルな内容にしましょう。

「お断り」を気にしすぎない:
マッチングアプリでの「お断り」は日常茶飯事。あなた個人が否定されたわけではありません。学びの機会と捉え、気にしすぎないことが大切です。

プロフィールを磨く:
清潔感のある良い写真、簡潔で魅力的な自己紹介文など、少し工夫するだけで、あなたの魅力は格段に伝わりやすくなります。

理想を追い求めることは自然なことですが、少しだけ視野を広げ、現実的な視点を持つことが、かえって理想のパートナーシップへの近道になるのかもしれません。

READ  うなぎパイはセクハラスイーツじゃなかった!! 「夜のお菓子」の意外すぎる意味