性行為中の録音防ぐデジタルコンドームがリリース 増加するリベンジポルノが背景

ドイツの企業が、性行為中の非合意な録音を防止するための「デジタルコンドーム」を開発しました。この画期的なアプリは、BILLY BOYとInnocean Berlinによって作られ、その名も「CAMDOM(カムドム)」。まるで普通のコンドームのように簡単に使えるとされており、どのように動作するのか注目が集まっています。

このアプリの仕組みはとてもシンプルです。利用者は、性行為の前にスマートフォンを互いに近づけ、仮想ボタンをスワイプすることで、全てのカメラとマイクをロックします。この状態で、どちらかがこっそり録音を試みようとするとアラームが鳴り、もう一方の相手にその危険を知らせることができ、複数のデバイスを同時にブロックすることも可能です。カメラとマイクのロックを解除するには、全員が同時にボタンを押さなければなりません。

このアプリのリリース背景には、イギリスでリベンジポルノの件数が増加していることがあります。リベンジポルノとは、相手の許可なく、相手を困らせる目的でプライベートな性的な写真や動画を共有する行為とされており、イギリス政府はこれを問題視しています。リベンジポルノのサポート団体「The Revenge Porn Helpline」のデータによると、2023年には前年に比べて通報件数が106%増加しました。また、イングランドとウェールズでは14人に1人が、合意なく自分の親密な画像を共有されるという脅しを経験していることも明らかになっています。

CAMDOMの開発者であるフェリペ・アルメイダ氏は、「現代ではスマートフォンは体の延長のような存在で、多くの敏感なデータが保存されています。非合意なコンテンツの録音からユーザーを守るために、Bluetoothを使ってカメラとマイクをブロックできる初のアプリを開発しました」と述べています。

BILLY BOYは「特に若い世代に、安全に自分たちの楽しみを解放する手助けをしたい」というミッションを掲げ、このアプリを「デジタル時代においても安全な性行為をサポートする証」と位置づけています。

CAMDOMは現在、Android向けにダウンロードが可能で、iOS版も近日中にリリース予定です。

編集部: