デートの費用負担、男が払うことの「効果」と海外の裏事情

デート費用を誰が負担するのか?特に「男性が支払うべきかどうか」という問題は、世界中で様々な見解があります。今回は、日本や海外のデート費用事情を見つつ、男性が支払うことの「効果」についても探ってみましょう。

各国のデート費用事情

まず、世界のデート事情を見てみましょう。実は「男性が支払う」文化は日本特有のものではなく、他の国でも見られる一方、割り勘が主流の国も多くあります。

アメリカ

アメリカでは、若い世代を中心に「割り勘(Going Dutch)」が一般的です。ただし、初回デートでは男性が支払うケースもあります。関係性や収入に応じて柔軟に対応する文化があり、「一回目は俺が払う、次は君が」といった流れも自然に受け入れられています。

ヨーロッパ

ヨーロッパのデート文化も多様です。フランスやイタリアでは、男性が支払うことが「紳士的」とされており、特にフランスでは「ラ・ギャラントリー(騎士道精神)」が根強く残っています。一方で、ドイツやオランダでは男女平等意識が強く、割り勘が主流です。特にオランダは「Go Dutch」の発祥の地として、個人の自立性が尊重されています。

アジア

アジアでも国によって異なります。韓国や中国では男性が支払うケースが多いですが、割り勘も徐々に広まりつつあります。フィリピンやタイでは、男性が支払うのが一般的ですが、関係性に応じて割り勘も選択肢に含まれるようです。

その他の地域

オーストラリアやイギリスでは割り勘が一般的ですが、状況によっては男性が支払うこともあります。ブラジルでは、男性が支払うことが多いですが、割り勘文化も徐々に増加中です。

このように、デート費用の負担については国や文化ごとに様々なスタイルが存在します。割り勘が主流になりつつある国も多いですが、「男性が支払う」ことが今も根強く残っている国も少なくありません。

男性が支払うことの「効果」とは?

デートの費用を男性が負担することで、二人の関係がどう変わるのかについても考えてみましょう。グーグルスカラーとCiNii Articlesで「デート 費用負担 関係性」等のキーワードで検索したところ、その効果についていくつかの論文が見つかりました。それでわかったのは、いくつかの心理学的な要素が関わっているということです。

互恵性の原理

社会心理学における「互恵性の原理」では、人は何かを受け取ると、お返しをしたいという気持ちになるとされています。つまり、男性がデート費用を負担することで、女性は「次は自分が何かしなきゃ」と考え、その気持ちが親密さや次回のデートへの誘いに繋がることがあります。

例えば、次のデートの提案を女性が受け入れやすくなったり、より深い会話をするようになったりと、関係性を進展させるきっかけになり得ます。

進化心理学的な視点

進化心理学の観点からは、男性が資源を提供すること(デート費用を支払うこと)で、女性に対して「自分はパートナーとして信頼できる」というシグナルを送る効果があると言われています。これにより、女性は男性に安心感を抱き、関係性の安定に繋がることもあります。

例えば、デート費用を負担する男性に対して、女性は「この人には頼れるかも」と感じ、次第に心を開いていくこともあるのです。

海外事情と「男が払う」ことの意味

デートの費用を男性が負担することは、日本では当たり前に感じるかもしれませんが、世界的には少しずつ変化しています。男女平等の意識が強まる中で、割り勘が広がっている国も多くあります。それでも、「男性が払う」という行為が、文化的に好まれる場面や心理的な効果があることも事実です。

まとめ

デート費用を誰が負担するかは、文化や個人の価値観によって異なります。男性が支払うことで互恵性や進化的な安心感が生まれ、関係性の発展に繋がることもありますが、必ずしも全てのカップルに当てはまるわけではありません。大切なのは、お互いが気持ちよくデートを楽しむために、事前に話し合い、相手を尊重することです。

世界各国のデート費用事情を知りながら、自分たちに合ったスタイルを見つけることが、より良い関係を築くカギかもしれません。

編集部: