令和でも日本人の墓への強い意識は変化なし 一方デザイン墓石「KIZUNA DESIGN」なども登場

調査によれば新型コロナウィルス流行下でも、墓参りに行く回数は大きな変化がなかったと言われており、依然として日本人にとって墓は重要な存在だ。

仏事関連総合サービスを手掛ける株式会社メモリアルアートの大野屋。3月17日、同社のデザイン墓石ブランド「KIZUNA DESIGN」の新製品発表会で報告した、墓についての意識調査は非常に興味深い。

同調査によれば、少子高齢化や核家族化により墓についての意識自体は大きく変化しており、「墓を守りたいが、子供や親族に負担はかけたくない」という意識を持つ人が増加しており、そんな意識をふまえて樹木葬、納骨堂、合同葬、永代供養墓などの選択肢も増加している。

一方で、子供世代の約4割は「家の墓を継承したい」という意識もあるという。そのため「一般墓」と呼ばれる、昔からある伝統的な形式で、家系において先祖の遺骨を納骨、代々引き継いで供養と管理をするタイプのものも引き続き重要性は残ると見られている。

当日イベントに登壇した、国立歴史民俗博物館の山田慎也教授も同様の指摘を行った。たしかに戦後、人々の死生観や先祖についての捉え方は大きく変化、少子化により墓の継承と管理が難しいといった問題が浮上。しかし、その一方で墓参りの習慣は減ることなく継続しており、故人を想う場所として墓はいまだに重要な意味を持っているという。

そんな墓への意識の変化のなかで、墓石自体も大きな変化を遂げている。

そもそも墓の種類は和型・洋型・デザイン型に大別され、「和型」から背の低い「洋型」の墓石が主流に。その背景にはガーデニングを取り入れた霊園の増加や、地震による倒壊の危険性の低さなどがあるという。

さらに「洋型」だけではなくより自由な「デザイン型」の割合が増えており、同社は2016年にセミオーダー型デザイン墓石ブランド「KIZUNA DESIGN」をリリース。「KIZUNA DESIGN」では個人の個性や人となりを表現でき、細かいニーズに応えられるようになっている。

たとえば、「kotoba」モデルは、メッセージ性のある言葉「piece」「team」「live」をストレートに表現した墓石で、パブリックアートからインスピレーションを受けたものだという。また「流転」モデルは、“時空間”“永遠の眠り”をイメージして立方体を3つ重ね、計6つのパーツを組み合わせるなど、いずれも新しいコンセプトとデザインを導入している。

またユニークなのは墓石だけではなく「より、心地よく過ごせるお墓参りの空間・時間を提供したい」という想いから、霊園や墓域の環境、景色にも注目し、お参りの際に見える風景や、周辺の草木の茂り方も考慮した「空間」を重視し、墓石とその墓域全体のデザインを行う形式にシフト。

今後このように、人々の墓についての意識だけではなく、それをうけて墓石や墓苑自体もさらに大きく変わって行きそうだ。

参考 メモリアルアートの大野屋
https://www.ohnoya.co.jp/

編集部: