「全日本まくら投げ大会 in 伊東温泉」が開催 国内外から注目集める新スポーツ、畠山愛理さんも参加

「第8回全日本まくら投げ大会 in 伊東温泉」が、2月22日・23日に静岡県伊東市で開催された。今回で8回目となる大会には、1道2府1都17県から総勢434名が参加(子供の部を含む)。そして今年のチャンピオンには「知多半島教員選抜 with Bouzu」が輝いた。

伊東市が開催する「全日本まくら投げ大会」は「伊東市に若者を誘致したい」という目的で、地元高校生が出したアイデアから始まったもの。昨年5月からは新体操団体元日本代表の畠山愛理さんを起用し、まくら投げのイメージを刷新するコンセプトサイトとWEBムービーを発表。そのスタリッシュなビジュアルは大きな話題を呼び、国内外でもその認知が大きく広がっている。

枕投げ大会のルールはユーモラス

「まくら投げ」のルールはドッジボールにユーモアを加えたようなもの。競技は1チーム8人
からなり、「大将」「リベロ」「アタッカー」「サポーター」の4ポジションにわかれている。「アタッカー」は枕を投げて攻撃、枕のあたった相手は退場となる。「リベロ」は布団を広げて相手の投げる枕から味方を守り、「サポーター」は枕を自陣に回収する。そして「大将」に敵の枕がヒットすると、試合終了となる。

また「先生が来たぞー」とコールすることにより、相手チームの陣地にある枕を10秒間の間、回収することもできる。

右側の青くブレているものが高速で放たれた枕。

試合は1セット2分の3セット制。2セットを先取(大将に枕がヒット)したチームが勝利。そして規定セット内に勝負がつかなかった際は生き残っている選手が多いチームをそのセットの勝者とする。またこれでも勝負がつかなかった場合には、まくらの遠投で勝敗を決定する。(※詳細なルールについては公式HPを参照:https://makuranage-magazine.info/rule2019

エンターテイメント・スポーツとしても、戦略性の高い競技としても楽しめる仕様となっている。枕は柔らかい材質、ほどほどの球速ということもあり、ドッジボールのように“怖い”“痛い”といったこともない。(以下の写真のように頭に直撃すると、それなりのショックはありそうだが)。

大将の頭に枕がヒットした瞬間。

実際に試合を観戦していると、ドッジボールには見られないようなアクロバティックな避け方をする選手もしばしば。畠山愛理さんのビジュアルポスターのような動きをする選手がいるのだ。本人の身体能力の高さや、たまたま相手の枕の速度がゆるいといった理由もあるのだろうが、そんな動きは見ているこちらも楽しい。

股抜きジャンプで枕をかわす選手。
左の選手はボクシングのスウェーのように枕をかわしていた。

まくら投げ大会に畠山愛理さんが登場

「第8回全日本まくら投げ大会」の開会式には、スペシャルゲストでポスターのモデルにもなった畠山愛理さんが登場。始球式ならぬ始枕式(しまくらしき)と、まくら投げ競技体験を行った。はじめはなれないルールに戸惑った畠山さんだが、随所にオリンピックのメダリストらしい卓越した避ける動きを見せ、会場をわかせた。

畠山さんは、「子供の頃に兄弟で楽しんだ思い出があるが、修学旅行には新体操の練習で行くことができず体験できなかった。今日はスポーツとしての枕投げを観られるので、楽しみにしてきました」とコメント。競技体験後には、「まくら投げは笑顔になって楽しめるスポーツだと感じました。他のスポーツにはない素敵な魅力があります」と語った。

そして本大会に合わせ、今年の2月22日からはじまった、オリジナル浴衣がつくれる新サービス「MY YUKATA」(https://my-yukata.jp)にも注目が集まっている。まくら投げのユニフォームでもある浴衣をオリジナルで制作することができるというもので、全252パターンも作れるという(価格14800円、税込み・オプション別途)。

浴衣の柄のデザインにこるだけではなく、競技のために裾を短く仕上げているチームもあった。また名前やチーム名を入れることもできるそうだ。

昨年の覇者「Gカッパーズ」

筆者的には昨年の優勝チームで、フレッシュな年齢の選手から構成される、地元・伊東市から出場したチーム「Gカッパーズ」を応援していたが、今年は優勝ならず。教員免許を持つメンバーで結成された「知多半島教員選抜 with Bouzu」が優勝、それを記念して優勝カップや賞状、賞金10万円が贈られた。

昨年、今年と海外メディアの取材も入るなど、ますます注目を集めている「全日本まくら投げ大会」。来年の開催も楽しみだ。

編集部: