近年ブームを呼んでいるのが大豆を原料に肉のように仕上げた大豆ミート。スーパーなどでも普通に目にするようになった。他におなじみのものとしては、「カップヌードル」(日清食品)の”謎肉”も大豆由来だと公表している。そんな中、ポテトチップス・メーカーの湖池屋が『罪なきからあげ』を投入した。
「カップヌードル」の謎肉でおなじみの大豆由来の肉のそっくりさんをカリカリの香ばしい唐揚げにしてみました!
肉よりも大豆の方が健康的な気がするし、カロリーベースのダイエット民としては痩せられそうな気がする。そんな人のために誕生したのが、湖池屋の『罪なきからあげ』(26g・実勢価格 税抜158円・2019年9月16日発売※東東京・千葉エリアのセブンーイレブン限定)である。
鶏の唐揚げのカロリーは、1食4個程度食べると、それだけで400kcal程度になる。そこを置き換えたがっているのが、同商品。1袋食べても124kcalと低カロリーに抑えられているのでギルティーフリー(罪悪感なし)ということらしい。
もちろんこうした置き換えて痩せるタイプの食品は、味が本家に全く及ばず、代替品にならないことも多いので、警戒が必要だ。しかし長年のポテトチップス作りで、揚げる技術はひときわ高い湖池屋だけに、期待してしまう部分もある。では食べてみよう。
唐揚げの衣だけを食べているような不思議なガリガリ食感を本物そっくりに変化させるコツ!
パウチタイプの袋を開けてみると、唐揚げの香りがしっかりとする。目をつぶっていれば、たぶん唐揚げだと思う。目で見ると、唐揚げを作った時に出てきたカケラのような見た目だ。
恐る恐る一口。シーズニングのせいか、思ったよりも唐揚げ。スパイシー感もきっちりとあり、チキンっぽい味わいもする。食感はあくまで高温で少し揚げすぎて固くなった皮の部分のような食感だ。
しかし唐揚げの内部にあたるジューシーな肉汁感はなく、むしろ水分を持っていかれる感じ。しかしこれは実は完成形ではない。落ち着いてゆっくり噛むことで、唾液が染み渡ると、口の中でだんだん鶏肉のような食感になっていくのだ。これは見事。肉の繊維感に旨味が加わり、フェイクミートとしてかなりの完成度なのである。
ただいくつか食べているとだんだん大豆由来のえぐみ=苦味を感じてしまった。惜しい。
それでもビールのおつまみとして食べるのなら、アルコールの作用もあるので、気がつかずに美味しいままで食べ進められるかもしれない。今のところ販売地域が東東京・千葉エリアのセブンーイレブン限定ということを考えると、湖池屋はまだこれが完成したとはきっと考えていないはずだ。この先のブラッシュアップに期待したい。