2002年より続く日清食品冷凍のロングセラー商品「冷凍 日清具多(グータ)」より、紅いスープでお馴染みの『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』がリニューアルして新登場! チンゲン菜が約1.5倍となった大ボリュームに進化した。さらに、白いスープが特徴の『同 白胡麻担々麺』が新発売。って、紅いスープと白いスープの担々麺が同時発売って、一体どっちを食べればいいの?
対決するのは14年研鑽をし続けたベテランと今年初登場のルーキー。同じ担々麺なのに全く違う味わいに審査は難航
「冷凍 日清具多」シリーズは、2002年から続くロングセラーの冷凍具付き麺。「具に驚きのあるラーメン」をコンセプトに開発されており、その名の通り具が多いのが最大の特徴となっている。
“ボリューム感のある具材と高品質なスープ”を家庭で手軽に楽しめる商品として親しまれており、ほぼ毎年新商品の発売やリニューアルを実施。この度リニューアルされた『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』(334gうち麺190g・実勢価格 税抜258円・2019年9月1日発売)と新発売の『冷凍 日清具多 白胡麻担々麺』(325gうち麺190g・実勢価格 税抜258円・2019年9月1日発売)を合わせて、現在は計3種類販売されている。
『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』は、2005年に発売された同シリーズの主力製品の1つ。昨今の激辛ブームをけん引する花椒を初期より使用し、さらに幾度ものリニューアルを経てクオリティを高め続けてきた。
この大黒柱とも言える担々麺に対抗するように開発されたのが、新商品の『冷凍 日清具多 白胡麻担々麺』。紅いスープが特徴の『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』に、あえて白ごまを使用した白いスープをぶつけることで、同じ担々麺でも全く別物であることを強調している。
しかし、そうなると気になるのがどちらのほうが美味しいのかということ。紅と白の対極の2商品ではあるが、担々麺である以上味の違いがイメージしにくいのも事実。この違いを明確にするべく、この度担々麺の紅白対決を開催。どちらが美味しいかを記者の一存で決定しよう。
冷凍 日清具多 辣椒担々麺
先攻の『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』は、紅い濃厚スープが特徴の本格担々麺。練りごまとすりごまを贅沢に使ったスープと、豆板醤、花椒、唐辛子の深みのある味わいが特徴の1品だ。
もともと高級具付きラーメンとして開発されたこともあり、豚肉、ザーサイ、タケノコ、白ネギを炒め合わせた肉みそ、キクラゲ、チンゲン菜と豊富な具が入っている。今回のリニューアルでは、ほうれん草を約1.5倍に増やし、食べ応えをさらにアップさせた。
それでは早速確かめてみよう。まず、「液体スープ」をお湯につけて温めておく。程よくなったところで、麺と具の入った「具付きめん」を電子レンジで加熱。
その間、「液体スープ」をどんぶりに入れて熱湯を300ml注ぎ、よくかき混ぜてスープの準備をする。このとき、最後まできちんと絞りだすのがポイントだ。粘度が高いので袋の中に残りやすくなっている。
「具付きめん」が加熱出来たら袋を開けてそのままどんぶりに投入。麺とスープをなじませるように混ぜれば完成だ。
お好みで花椒、唐辛子、和山椒が入った「花椒入り唐辛子」を振りかけよう。
第一に感じたのは、その本格的な見た目と香り。真っ紅なスープと山椒、豆板醤の香りはまるでお店で提供されるものと遜色のないクオリティだ。否応なしに食欲を刺激してくる。だが、肝心なのは味。まずは手始めにスープからいただこう。
ごくっと口に入れると、とにかく濃厚な旨味が炸裂する。特徴である練りごまとすりごま、花椒と豆板醤が絡まりあい、深みのある味わいを形成。特にごまの風味と旨味がしっかりとしていて、辛さ以上に旨いと感じさせてくれる。
辛さは花椒の風味が多少あるが、刺激はカレーの中辛程度。辛いのが全くダメな人でなければ問題なく食べられるレベルだ。
しなやかな中細ストレート麺を箸でつかみツルっとひと啜り。濃厚なスープがしっかりと絡まっているので、少しの量でも満足の味わいを楽しめる。なにより、麺だけでも美味しく仕上がっているのが嬉しい。ちなみに、レンジで温める時間を10秒~20秒ほど短くすると歯ごたえが出てさらに美味しく食べられた。
麺は190gと多いのも嬉しいポイント。普通のカップ麺の大盛でも、130g程度なので約1.5倍だ。コスパを考えると、かなりお得感がある。
チンゲン菜と食感の良いキクラゲ、さらに白ネギを炒め合わせた肉みそが味や食感のアクセントを担っており、最後まで飽きずに食べることができた。まさにお店の味といっても過言ではない1品。15年近く主力製品として君臨し続けた実力は本物だった。
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冷凍 日清具多 白胡麻担々麺
対する後攻は、白さがウリの『冷凍 日清具多 白胡麻担々麺』。大きな違いは、白ごまと白湯(パイタン)を組み合わせたクリーミースープと、中細のウェーブ麺だ。香辛料にはラー油と花椒が使われているが、辛さレベル、シビれレベルはともに5段階中1とかなり控えめ。
作り方は先ほどとほぼ同じ。麺と具の入った「具付きめん」を電子レンジで加熱し、その間に「液体スープ」をどんぶりに入れて熱湯を250ml注ぐ。あらかじめ温める必要はなく、冷たいまま入れてもOKだ。
よくかき混ぜればスープの出来上がり。
「具付きめん」が加熱出来たら袋を開けてどんぶりに投入。
麺とスープをなじませるように混ぜれば完成だ。最後にお好みで「彩り辣油」を加える。
出来てすぐに感じたのは、ひと嗅ぎで白だとわかる厚みのある白ごまの香り。高級感のあるリッチさが『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』との違いをはっきりと示している。
まずはスープから。舌にのせた瞬間にわかる濃厚でクリーミーな味わい。香り情報から白ごまが前に出た味かと思いきや、白湯の絶品ともいうべき旨味が全体を支えている。それでいて重たくないのでスルスルと食べられるバランスが素晴らしい。
麺と組み合わせるといったいどれだけ美味しくなるのかと期待を膨らませ、ひと啜り。思った通り濃厚なスープが麺にしっかりと絡み、口の中が幸せになる。ちなみに、麺は加熱前はウェーブ麺だが、いざ食べる段階になるとほぼストレート麺と変わらない。ツルツルっと口に入れることができた。
「彩り辣油」で多少の辛味はあるものの、ほぼ辛さは感じない。濃厚な旨味と混ざりあい、より旨味を際立てる役割といったところだろう。
1点残念なのは具の量。種類が少ない分、物足りなさを感じるのは否めない。チンゲン菜があるので箸休め的な役割を果たしてくれるのだが、きくらげのようなコリコリ食感が有るか無いかはかなり大きなポイント。ラーメンとしての完成度だけを見れば、『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』に軍配が上がるだろう。だが、味も含めるとすると……。
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勝者は『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』!
正直、どちらも甲乙つけがたい仕上がりで決めかねていた。『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』は程よい辛さと、具材の種類と量、なにより安定したスープのうまみがある。一方『冷凍 日清具多 白胡麻担々麺』は、白ごまを軸にしたコク深い旨味のスープと麺とのバランスが素晴らしかった。具材が少ない点はマイナスだが、それを補うほどのリッチさを楽しめたのは最大のメリットだ。
だが、食べ終えてすぐにまた食べたいと思ったのが『冷凍 日清具多 辣椒担々麺』だった。つまり、勝因を上げるとすればクセになる味ということだ。こればかりは、長きにわたり磨き続けてきたからこそなせる業だろう。よって勝者、紅組!
ぜひとも冷凍コーナーで出会い迷ったときには、本記事を参考にしてほしい。むろん、どちらを買っても美味しいことは保証する。全国のスーパーほかで発売中。