糖質オフカップ麺の金字塔ブランド「はじめ屋」とともに展開している女性向けダイエットカップ麺が「ローカーボNOODLES」。度重なるリニューアルで進化し続けている製品の最新版『明星 ローカーボNOODLES 鶏がら醤油/野菜タンメン』を手に入れたので、どのようになったのか確認してみた。
流行の町中華風に仕上げたにんにく風の香りと甘みが特徴のスープ。問題はやはり麺か…
ラーメン的な美味しさとしては圧倒的な完成度を誇るヨコ型カップの「はじめ屋」ブランドを擁する明星食品。そしてもう1つの女性向け路線として展開しているのが、タテ型カップの「ローカーボNOODLES」ブランドだ。
こちらはいわゆるラーメンというよりヌードル的な立ち位置で、今まで展開してきた。ただ正直、食物繊維を練りこんだ麺のクセが抜けきらず、コンビニ舌にとっては味の薄さが目立つスープの仕上げとともに微妙なムードをまとわせていた印象がある。
とはいえ、この手の糖質オフ商品というのは進化し続けるものなので、リニューアルのたびに期待してしまう。最初から美味しいということはあまりないが、進化の過程で確実に魅力をアップさせることが多いからだ。
そんな期待に胸をふくらませながら、明星食品『明星 ローカーボNOODLES 鶏がら醤油/野菜タンメン』(57gうち麺40g・希望小売価格 税抜各193円・2019年7月29日発売)を食べてみたいと思う。
糖質オフの手法としては、食物繊維の添加がメイン。炭水化物量から食物繊維をマイナスすることで糖質量ははじき出されるので、食物繊維を追加すればするほど糖質は低くなる。追加すればするほど味がどんどん不自然になっていくので、そこをどうクリアするかがポイントとなる。
『明星 ローカーボNOODLES 鶏がら醤油』(糖質16.1g/167kcal)
湯蒸らし時間4分の食物繊維を練りこんだ低糖質のノンフライめんを採用。湯入れ前でもフタをめくると美味しそうなチキンと醤油の香り。これは期待。
ノンフライ麺だが分離しやすい食物繊維が豊富なせいか、もはや最初からほぐれている。そこに後入れ液体スープを加えるのがポイント。さらに美味しそうな香りが立ち上がる。
これ、ほぼニンニク臭。あれ、原材料名にはないのに!? ローストオニオンとニラ、ネギの合わせ技なのだろうか、美味しくするためにはニオイの問題は二の次にする店主の町中華のような風味である。
そのままスープを味わうと、これまたクセのある昭和から続けている店主のポリシーのような砂糖的な甘みが来る。これは低糖質甘味料のスクラロース由来だと思うが、スタイリッシュなイメージのあった「ローカーボNOODLES」としては異色な味仕立てになった。
つまり昭和時代から続く町中華の店イメージなのである。
問題の麺は大豆感のあるワキワキした食感。縮れ感はあるのだが、つるみは少ない、中華料理前菜で出てくる低糖質がうれしい食材、豆腐干(干しどうふ)のような食感だ。美味しいのだけれど、ラーメン的ではない。
それでも全体のバランスをサラダチキンのような食感の味付鶏肉、メンマ、ねぎというラインナップのかやくで、以前よりは随分と美味しく仕上げた。味の薄さを解消しているところが、一番の進化点と感じた。
『明星 ローカーボNOODLES 野菜タンメン』(糖質14.9g/182kcal)
糖質制限の味方といえば野菜。野菜は食物繊維が多いので、野菜たっぷりのタンメンはラーメン店の中ではかなり良心的なメニューとなる。トッピングでさらに野菜やチャーシューなど追加すれば、ラーメン店でも糖質オフが実現する(高くつくが)。最近では麺なしだったり半玉だったりもできる店舗も増えている。
こちらの『明星 ローカーボNOODLES 野菜タンメン』もまたにんにく感のある香りだち。やはり昭和から続く町中華のような風味が美味しそう。スープはしっかり塩味がきいていつつ、甘みがある。野菜の青臭さはにんにく風味が抑えるという(にんにくは入っていないが)店主のこだわりを感じる風味。
麺の違和感はこちらの方がごまかされやすい。かやくが味付鶏肉、人参、キクラゲ、ねぎ、ニラと豊富なことで、低糖質麺の不自然さが目立たないのだ。したがってずいぶんと食べやすい。美味しい。こちらの方が好きになる人は多いのではないだろうか。
同じ明星食品の低糖質麺でも「はじめ屋」に比べて入手しやすい「ローカーボNoodles」シリーズ。たとえシメのラーメンが発作的に食べたくなった場合でも、コンビニに駆け込んでゲットして危機回避できるというのは、ダイエッターにとってはうれしいはずだ。
入手は全国のスーパー、コンビニエンスストアなどで可能だ。