人間だったら中高年の仲間入り。1975年9月誕生の「きのこの山」の兄弟商品として1979年8月に誕生した「たけのこの里」も今年で40周年を迎えた。そこで人気デザートの味をイメージした「アニバーサリーデザートシリーズ」が開幕。その第1弾となるのが『たけのこの里 ティラミス味』だ。
タピオカミルクティーブームの源流にはティラミスの存在があったのです
目下嵐のようなブームを呼んでいるタピオカミルクティー。実はティラミスとタピオカはまったく無縁というわけではない。1990年頃からイタリアンレストランのデザートとして注目を浴びたティラミスが大ブームとなる。
空前のブームではあったけれど、やはり流行というのは終わるもの。そこでその後釜を狙って新デザートとして90年代前半に仕掛けられたのが、タピオカだったのだ。その当時はココナッツミルクに浮かべて食べる、今でいうチアシードくらいの大きさの透明な粒だった。
つまりティラミスなくしてタピオカ、ひいてはタピオカミルクティーの大ブームはなかったということになる。
そんなタピオカのお兄さん的な存在のティラミス。使われているのがマスカルポーネというチーズであり、ココアパウダーとコーヒーパウダーを振りかけて完成する濃厚味が画期的なスイーツだった。
それまでの濃厚デザートは、生クリームが限界。そこにまったり感炸裂のマスカルポーネチーズを甘くしたそのティラミスは、まさに新食感であり、一気に大ブームとなった。今でもその人気は健在で、定番スイーツの1つとして愛され続けている。
そんなティラミスを題材に作られたのが、明治『たけのこの里 ティラミス味』(61g・希望小売価格 税抜200円・2019年6月18日発売)。ティラミスしているのはトップのミルクチョコレートの下、プレーンクッキーの上に挿入されたティラミスチョコレートの部分である。
そのチョコレートがココアパウダーの役目を果たし、さらにコーヒー味で仕上げてティラミスの味に仕立てたという。では、食べてみよう。
ティラミスの味と言えば、硬めの生クリームのような感覚で、食べるとふわりとチーズの風味がして、しっかりした甘さが広がり、ココア感の後にコーヒーの苦味が置き土産のように舌に残るのが特徴だが、それを「たけのこの里」でどう表現するというのか。
コロコロしたたけのこは、チョコレート部分がバイカラーになっているくらいで、さほど変わった様子はない。でも鼻を近づけるとかなりのチーズ臭。おお。
口に入れるとチョコレートの甘味がまずやってきて、すかさずチーズ感が広がった。ココア風味がやってきたと思ったら、サクサクと崩れるクッキー。相性抜群。これは美味しい。しかも飲み込んだ後にしっかりコーヒーの苦味がピリリと残る。
完成度の高い、ティラミスの味をしたたけのこ。これはティラミスファンなら一度は食べておきたい。
入手は全国のスーパー、コンビニエンスストアなどで可能だ。