パスタなのに完全食!? 1回の食事に必要なビタミン・ミネラルなどを詰め込んだカップ焼きそば式パスタ『All-in PASTA(オールインパスタ)』を味わってみた!

 

1食で1日に必要な栄養素の1/3含んだ(1日3回食べれば1日分)、手軽なカップタイプと袋タイプのパスタが『All-in PASTA(オールインパスタ)』。通常は調理の過程で失われてしまう栄養素を麺の中心に埋め込むことで栄養たっぷりのまま食べられるという。もはや食後のマルチビタミン・ミネラルなどの補給がいらなくなる画期的製品を食べてみた。両方とも中身は同じなので、今回はカップタイプを中心に紹介したい。

 

精製と調理でビタミン、ミネラル、たんぱく質、食物繊維が流れ出し、残るのは糖質のみという不健康な食事になりがちな現代の食卓に!

現代は飽食の時代で、食べ過ぎを心配することの方が通常は多いが、意外と摂れていないのがビタミン、ミネラル、たんぱく質、食物繊維などの栄養素。安価で手軽な外食、インスタント食品などを食べていると、気がつけば炭水化物ばかりでお腹はいっぱいになって体重は増えるが、健康からは遠ざかっていってしまうというのが現代食事の問題点だ。

 

 

自然食系統の考え方には「完全食」というものがある。肉も魚も野菜も穀物も全部を食べれば必要な栄養素が摂りやすいという考え方だ。小魚ならまだしも、サバやマグロ、ましてや鶏でも豚でも一頭丸ごと食べるのは現実的ではない。通常は可食部分と言われるお刺身になったり、肉の部位になったりで食べやすい部分が選ばれて食べられる。

え、これで栄養がすべて摂れるって!?

 

中でも近年の糖質制限ダイエット/ロカボ食ブームで問題になっているのが、精製穀物だ。いわゆる白い穀物である。白米、パン、うどん、パスタも含めて、余計が外皮などを取り去って食べると非常に美味しいが、爆発的に糖質量は多くなる。というのも小麦粉、米などの外皮に含まれる食物繊維が取り去られることによって、糖質のみが残ってしまうからだ(糖質量は炭水化物−食物繊維)。

 

 

そういう白いものを食べることによって、血糖値は急上昇し、健康にはダメージとなってしまう。またわずかに残った栄養素でさえ、調理過程でさらに失われてしまうというから問題は深刻だ。

 

ただ精製されていないものは食べにくい。全粒粉使用食品は味的にはどうしてもワンランク落ちるという印象を持っている人も多いと思う。さらに食べやすくするために茹でるなどの調理過程を経ると、さらに湯の中に栄養素が流れ出してしまい、さらに腹は膨れるが栄養のない食品が出来上がってしまうのである。

 

 

13種類のビタミン、13種類のミネラル、たんぱく質、食物繊維が配合されているまるでサプリのようなパスタ!

ほぼ完璧!

完全栄養食「All-inシリーズ」第一弾として誕生したのが『All-in PASTA』。発売されるやいなや初日で売り切れたという大注目の完全栄養パスタ製品だ。そこで日清食品がとった方策は、ゆでたときに流出しやすいビタミンやミネラルをパスタの芯の部分に閉じ込める「栄養ホールドプレス製法」(特許出願中) 。なるほど、逃がさなければ失われないということか。

一見普通のパスタだが…

それでいて栄養素特有の苦味やエグ味も小麦粉でコーティングすることによって感じにくくしているという。まさにコロンブス的な逆転の発想。しかも糖質も30%オフで、たんぱく質たっぷり、全粒粉小麦を使用するというヘルシー責めの構成。これで美味しかったいうことないが、果たしてどうなのか。実際に食べてみたい。

一度割られて中に何かを仕込んであるような気がしてくる形状

 

『All-in PASTA 粗挽き牛肉のコクと旨みの濃厚ボロネーゼ』

223gうち麺80g・希望小売価格 税抜600円・2019年3月27日発売

 

一番シンプルな調理方法で作ってみた。最初に湯切り穴を立てておくというのがカップ焼きそばと違うところ。カップに入った麺に熱湯をかけ、ソースは蓋で温める、まさにカップ麺スタイル。

一番ソース容量が多いのでレトルトタイプの袋をのせるのはかなり無理やり感がある。

蓋の上で念入りによく温めたが、もちろん熱々まではいかない。

湯切りをしたら、まず最初に同梱の「ほぐしオイル」をかけて麺をほぐすところが本格的。

その上でいわゆる濃厚なミートソースをかけて、かき混ぜる。普通に美味しそうな肉感のあるいい香り。見た目もなんの違和感もない。

食べてみると甘さ控えめなミートソースと麺がよく絡み、非常に食べやすい。不自然な点は濃厚な肉の旨味で上書きされているのでほぼ感じない。これで栄養素勢揃いとは。まあカップ麺として考えるとコストは上がるが、マルチビタミンいらずと考えれば良いのだろうか。

うまい、うまい

 

『All-in PASTA 国産バジルを贅沢に使った香りとコクのジェノベーゼ』

118gうち麺80g・希望小売価格 税抜600円・2019年3月27日発売

 

こちらはちょっと作りかたを変えて、ソースを湯煎してみた。湯切り後に混ぜるバジルソースの他に、パセリソースもたっぷりと入っている。塩気がけっこう効いていて塩辛いというのが第一印象。コンビニ舌の若者に合わせたのだろうか。

そしてこちらはパセリの苦味があるせいか、パスタ自体の苦味を感じた。なるほど、これがビタミン、ミネラルの味か。ただ嫌な苦味ではなく、体に良さそうな苦味なので、美味しく食べられる範囲だと思う。改めてさっきのボロネーゼも食べてみると、確かに苦味が奥の方にある。噛めば噛むほど苦くなるのは、中心にビタミン類が仕込まれているからだろうか。

 

 

『All-in PASTA完熟トマトに唐辛子をきかせたスパイシーアラビアータ』

223gうち麺80g・希望小売価格 税抜600円・2019年3月27日発売

 

3種の中で唯一、熱湯をかけずに、パスタを熱湯で茹でてみた。

ソースも同時に湯煎にかけた。多めのソースだったので、湯煎にかけて正解だったと思う。ちなみに茹で上がったパスタをそのままよく噛んで食べたら苦味を感じることができた。

カップ麺式に湯入れ・湯切りしたものに比べると、パスタがよりもっちりしている。思ったよりは辛くて、ソースもたっぷり。これも少し味が濃いめで、もう少しソースが少なくても大丈夫な気がした。トマトの酸味とビタミン系の苦味が合わさると、不思議な苦酸っぱい世界観。アラビアータという前提を捨てれば、これはこれでアリだと思う。

ちなみに『All-in PASTA』は、他に麺とソースが別になった袋タイプもある。

パスタとほぐしオイルの『All-in PASTA』(写真左上/88gうち麺80g・希望小売価格 税抜400円・2019年3月27日発売)、ソースのみの(下段左から)『All-in PASTA SAUCE ジェノベーゼ』(58g・希望小売価格 税抜500円・2019年3月27日発売)、『All-in PASTA SAUCE ボロネーゼ』(270g・希望小売価格 税抜500円・2019年3月27日発売)、『All-in PASTA SAUCE アラビアータ』(270g・希望小売価格 税抜500円・2019年3月27日発売)

糖質を気にしている、ビタミン剤を常用している人などに適した『All-in PASTA』。入手は日清食品グループ オンラインストア(予約受付中・2019年4月19日現在)、LOHACO(2019年4月19日現在・在庫あり)にて。

 

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清水 りょういち: