店舗で食べるラーメンと、カップ麺の美味しさが違うように、お汁粉も甘味処で味わうものとこうした『カップ しるこ』には別の美味しさがある。餅の厚さ、大きさでもかなわないのに、なぜたまに無性に食べたくなるのだろうか、この味は。
お湯を注いで1分待てば、絶妙なうすら甘さで魅了するすっきりおしるこの出来上がり!
インスタントの袋麺といえば、「サッポロ一番」「チャルメラ」など、どれを取っても正方形フォルムと思っていないだろうか。ところが日本蕎麦でよくある縦長フォルム(通称・棒らーめん)のものも存在し、その代表格が「マルタイラーメン」である。
今回はそんなインスタントラーメンの老舗の一つによるインスタントタイプのマルタイ『カップ しるこ』(45g・実勢価格 税込130円・冬季限定発売中)。普段はどちらかというと煮込むタイプの棒らーめんのイメージがあるが、カップ麺製品も数多く出しているので、その技術が製造に生かされたのだろう。
ところがこの『カップ しるこ』で戻すものは麺ではなく餅。古民家のようなパッケージの蓋を取ると、中から出てくる小倉あんを使用したフリーズドライの小豆と、可愛らしいサイズ感の餅が2個。
熱湯を注いで、1分で出来上がる。蓋を開けた段階ではまだ出来上がりではなく、しっかりかき混ぜることでよりお汁粉感が増していく。お餅もふんわりした、実に美味しそうな形に仕上がっている。小さいけれど。
まずはお汁粉の汁から。国内製造の砂糖を使用したというその味わいは、何とも懐かしい甘み。決して強すぎないまさに良い意味で”うすら甘い”、記者の最も好きなタイプの甘さが広がる。ここで果糖ぶどう糖液糖を使わないでくれたのがうれしい。
肝心のお餅はもうフワフワ〜。とアイドルが食レポで言いそうなタイプの食感。粘りよりも柔らかさを強調したタイプの雪見だいふくのガワに近い美味しさがみなぎっている。この路線、ぜひ崩さないでもらいたいなとつくづく思った。
入手は全国のスーパー、コンビニエンスストアなどで可能だ。