身体に害があるとかないとかで一時期騒がれたかんすい。現在は国によってきちんと管理されているが未だにその悪いイメージを持つ人は少なくない。それならばと、サンサス商事がうどんで培った独自技術をいかし、かんすいを使わない『きねうち麺 旨辛ラーメン』を発売。サンサス独自のきねうち製法でつくっためんは、つるつるもちもち食感が楽しめるとのことだが果たして?
正当派の醤油ベースに、原点を思わせる唐辛子の辛さがよく合う
今回検証するのは、サンサス商事株式会社(東京都港区)の「きねうち麺」シリーズの新作、『きねうち麺 旨辛ラーメン』(2食入り6パック・希望小売価格 税込2,592円)だ。かんすい不使用のめんでありながら、もっちりとした食感とめんのコシがある味わいなのだとか。
かんすいとは、中華めんには欠かせないアルカリ剤のこと。炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸系のカリウムやナトリウム塩のいずれか1つ以上を含んだもので、小麦粉と混ぜて使用することでコシや風味を作ることができる。
ではサンサス商事はかんすいを使わずにどうやってもっちり食感やコシを表現したのだろうか。実はその正体はうどんなどでお馴染みの小麦粉の糊化にある。
小麦粉は麺をゆでることで糊化しもっちり食感を得ることができるが、これではコシのないただの柔らかいめんになってしまう。そこで「きねうち麺」は素材粉の段階であらかじめデンプンを糊化させる技術を開発し、この問題を解決。茹でても伸びにくくコシのあるめんとなり、ラーメンのような細さでも食感を楽しむことができるようにした。
ちなみに日本ではかんすいを使用していない場合、中華めんの名称を使うことができない。そのため裏面には”中華風生うどん”と書かれている。なお、中国などではかんすいを使わない刀削麺(とうしょうめん)というものがある。うどんとラーメンを結び付けられない人はこちらで納得してみてほしい。
かんすいが使われずとも美味しい食感が楽しめる秘密がわかったところで早速食べてみよう!
作り方は簡単。沸騰したお湯にめんを入れて40秒茹で、その後、湯切りをし冷水で洗う。
スープを入れたお湯を沸騰させ、めんをもどし30秒ほど待ったらできあがり。どんぶりに入れてチャーシューやネギなどを乗せれば完成だ。
では早速いただくとしよう。ズルズルっとすすると唐辛子系のピリピリとした辛さが舌を襲う。辛いってこうだよねというような原点の味わい。スープも醤油ベースの懐かしさを感じられる正統派の旨味となっている。
少し違うのはスープに酸味があること。トマトスープのような味わいで後味をさっぱりとさせてくれる。辛い⇒さっぱり!⇒辛い⇒さっぱり!……と交互に味わえるので辛くなりすぎずスルスルと最後まで食べられるというわけだ。
肝心のめんはというと、つるつる&超もっちり。うどんのようなもちもち感とコシがこの細さにギュッと詰まっていてきちんと咀嚼しないと呑み込めないほど。そして噛み続けていると次第に小麦粉の香りと甘さを感じるようになり、めんの旨さを存分に味わうことができる。
アレンジメニューでさらに美味しく!
実はこの「きねうち麺」、のびにくいのでアレンジしやすいのも魅力。純粋に具材を追加するのも良いが、同社のHPを参考に「旨辛ヘルシーなトマト鍋」など試してみてほしい。
辛いのが苦手な人もトマトジュースを使うことで辛さがマイルドになるので、程よく辛く食べやすく、さらに身体をホットにしてくれるこの時期にぴったりの一品に。めんは最後の〆に使えばOKだ。まさに「きねうち麺」の伸びにくさを最大限に生かしたレシピである。
オンラインショップ、全国のスーパーほかで発売中。