「世界のKitchenから」ブランドといえば、ヘルシー系の世界のお母さんの知恵にインスパイアされた商品展開でおなじみ。今回はスペイン・レバンテ地方の「アグア・デ・セバダ」の製法にヒントを得て作られた『キリン 世界のKitchenから 麦のカフェ CEBADA(セバダ)』。簡単にいうと、麦で作った無糖コーヒー。それ、麦茶と何が違うの? 確認してみたい。
麦茶の様で麦茶でない! サードウェーブ以降のすっきりコールドブリューコーヒー的な香ばしさ
イベリア半島の東側にあり、太陽が昇る場所という名前の人気観光地、スペイン・レバンテ地方。そこには“麦のコーヒー”と呼ばれる「アグア・デ・セバダ」というドリンクがある。大麦の麦芽を深く焙煎して粉砕し、柑橘のピール(果皮)と一緒に鍋で煮出して飲むのだそう。
そこに着想を得て生み出したのが、キリンビバレッジ『キリン 世界のKitchenから 麦のカフェ CEBADA(セバダ)』(600mlPET・希望小売価格 税抜140円・2018年7月24日発売)。大麦由来だから、麦茶同様カフェインゼロ。カフェイン摂りすぎが話題になりがちな昨今な上に、糖質制限ダイエット/ロカボ的にも無糖なので糖類ゼロ。
これで美味しかったら文句はないのだけれど、焙煎大麦がトップに来ているので、麦茶味になりそうな気がしてならない。
では確かめてみよう。
キャップをひねると、香ばしい焙煎した麦の香りが。美味しいコーヒーにも必須だが、麦茶感もやっぱりある。悩ましい気持ちを抱えながらゴクリと飲む。結論、半分麦茶、半分コーヒー、そんな感じ。いやでも柑橘抽出物のせいで、微かな酸味があるせいか、近年大型ペットボトルでブームを呼んだ”ちびだら飲み”系コールドブリュー(水出し)コーヒーの感覚も、感じてきた。
「これは麦茶です」と言って出されれば、そうなのかと思うし、サードウェーブ系コーヒー店のカウンターで、すっきりデカフェですと言われれば普通に信じてしまいそうな、まさに人の舌のコーヒーと麦茶の切り替え点をついたかの様な味わい。正直なんか面白くてニヤニヤしてしまった。
少なくともライトなコーヒーが好きな人ならコーヒー範疇に入る味だと思うが、苦味系コーヒーのファンには物足りないだろう。記者的には、これはデカフェ・ドリンクとして香ばしさを強調した新種ドリンクとして、オフィスなどでのちびだら飲みに非常に適していると感じた。
カフェインが入っていないこともあるが、体に対する負担感が一切ないのである。香ばしさをリフレッシュのためにちょこちょこ補給したいが夜が遅くてカフェインはちょっとというときに最適なのである。ヘルシーな残業ドリンクと言っても良いかもしれない。
なのでコーヒーにする? 麦茶にする? それともセバダ? という感じで別物として考えたほうがいい。すっきりしていてごくごく飲みたくて、香ばしさは妥協したくないという人は、きっと気にいるはず。ただコーヒー感を期待しないで、素直に味わいたい。
入手は全国のスーパー、コンビニエンスストアなどで可能だ。