酒税法が昨年改正されたが、それに伴い今年の4月から施行されたのがビール定義の拡大。これまでの麦芽率および副原料規制が緩まり、かなり広い範囲をビールと呼べるようになった。この『グランドキリン 雨のち太陽、ベルジャンの白』はそうした流れを受けて、コリアンダー(パクチー)シード、オレンジピールなどを副原料にして生まれた、ベルギー系ホワイトビールである。
白ビールは白くないけど明るい黄金カラーは美しい!
「そもそもワインならともかく、ビールに白ってあるの? 黒ビールは知ってるけど…」
ホワイトビールは別名”小麦ビール”と呼ばれ、大麦よりも小麦を多くしようして醸造されたビールのこと。真っ白なものではなく、通常ビールに比べて色が薄めの黄色という程度なので、お間違えなく。
ちなみに白ビールはベルギー派とドイツ派の二手に分かれる。
- ベルギー式……ヴィットと呼ばれるベルギー式小麦ビールは伝統的にコリアンダーやオレンジピールで風味付けするのがお約束。人気のサッポロビール「ホワイトベルグ」はこっち。
- ドイツ式……ヴァイスビア、ヴァイツェンと呼ばれるフルーティーで苦味の少ない小麦ビール。
人気のヱビスビール(サッポロビール)「華みやび」はこっち。
グランドキリンシリーズ第2弾、キリンビール『グランドキリン 雨のち太陽、ベルジャンの白』(350ml缶・実勢価格 税込290円・2018年6月5日発売)はベルジャンというだけあって、ベルギー式の白ビール。とはいえ、結構きれいな黄金色をしているので、「白くない!」とがっかりする人もいるかもしれない。
でも通常ビールに比べれば、はるかに鮮やかで明るい黄金色なのがわかるだろうか。小麦と大麦を原料に、ハーバルなコリアンダーシード、オレンジピールで風味付けをした『グランドキリン 雨のち太陽、ベルジャンの白』は、伝統的なベルギー白ビールに近い味わいで仕上げた。
それはもうプルタブを落とした瞬間にわかる。誰もが思うビールの香りとはかなり違う。ハーブ系の香り立ちがなんとも個性的。もちろん同時にホップの爽やかさも加わるので、女性中心に気に入られそうな繊細さ。
そんなスッキリ爽やか感がみなぎる『グランドキリン 雨のち太陽、ベルジャンの白』を飲んでみよう。
炭酸は程よく、泡立ちはまろやか。泡はクリーミーという表現がぴったりくるが、そのテクスチャーはシンプルなすっきりタイプ。ごくごくと飲むと、ふんわりと広がるハーブの香りと舌に残る微かな酸味。これは飲みやすい。
ビールに苦味を求める人なら物足りないが、「ビールは苦いから嫌い」な人にはうってつけ。あまりベロンベロンに酔っ払うために生まれたんじゃない味わいだが、アルコール度数は5.5%としっかり。
休日の午後、日差しの中で楽しみたいゆったり感最高の白ビール!
これはもう、休日の穏やかな日差しに包まれたオープンテラスのカフェでいただきたい素敵な存在感のホワイトビール。ビールくさくないというプロフィールが、かえっていろんなタイミングで楽しみたくなる原因となる。
入手は全国のコンビニエンスストアで可能だ。