世間的には規制緩和の波があらゆる方面に波及している。ビールもまた例外ではない。これまではフルーティーなビール系飲料という存在に分類されるものだったフルーツ感満載の『海の向こうのビアレシピ オレンジピールの爽やかビール/芳香カシスのまろやかビール』。しかし今回は正真正銘の新しいビールとして登場とはどういうことなのか。
酒税法改正により、ビールの味の範囲は大きく広がっていく!
今年4月からの酒税法改正(※)を機に、“新しいビールのおいしさを提案する”というコンセプトのもと新登場したのがサントリービール『海の向こうのビアレシピ オレンジピールの爽やかビール/芳香カシスのまろやかビール』(350ml・実勢価格税抜約240円・2018年4月10日発売)だ。
※2018年4月1日施行酒税法第3条、酒税法施行令第6条、酒税法施行規則第4条
改正内容は、主に以下の2つ。
1:ビールと呼べる麦芽比率が67%以上→50%以上に緩和
2:米・麦・とうもろこし以外に、ハーブ・スパイス・果汁などの副原料も使用可能に
つまりビールの定義の拡大。だから今まで発泡酒と表記しなければならなかったものを”ビール”と表記して販売できるようになったわけだ。当然ビールの名の下に多彩な味わいが生み出せるようになったので、各メーカーは志新たに商品開発にいそしんでいるはずだ。
そんな中、皮切りとして登場したのが『海の向こうのビアレシピ オレンジピールの爽やかビール/芳香カシスのまろやかビール』。さっそくテイスティングしてみたい。
シトラスフレーバーとスパイスでさっぱり仕上げ!
『海の向こうのビアレシピ オレンジピールの爽やかビール』
オレンジピール(果皮)とコリアンダーシード(いわゆるパクチー)に加え、柑橘系の香りが特徴のホップを使用することで、フレッシュで爽やかな香りを実現。さらに、一部小麦麦芽を使用して上面発酵酵母で醸造し、やわらかい味わいに仕上げられているそうだ。
確かにプルタブを落とすと柑橘系の香りがふんわりと漂う。コリアンダーの軽いクセがオレンジピールと相まって、広がっていく。グビリと飲むとスッキリとした味わい。シトラスフレーバーとともに小麦の甘味が効いており、苦味は少なめ。このさっぱり感はなかなか既存のビールでは味わえない感覚かも。真夏に太陽の日差しを浴びながら飲みたい、実に飲みやすい1本。
ルビーレッドに染まったワインカラーの大人な味わい
『海の向こうのビアレシピ 芳酵カシスのまろやかビール』
鮮やかな赤が目を引く、赤のスパークリングワインのような見た目。カシスが入っているが甘味は加えておらず、どちらかというとワインに近いビターな味わいだ。チーズをつまみに飲むとちょうどいいだろう。
まとめ:これからのビールの未来を考えさせられる飲みやすさ重視の新感覚は、吉と出るか凶と出るか!?
『海の向こうのビアレシピ オレンジピールの爽やかビール/芳香カシスのまろやかビール』を味わってみたわけだが、どちらもビールよりも飲みやすく、新感覚な味わいだった。
万人受けするのは『海の向こうのビアレシピ オレンジピールの爽やかビール』の方だろう。すっきり、サッパリしたい、ビールはそんなに得意ではないという人にこそ試してみてもらいたい。全国の酒販店で取り扱うが、数量限定発売なので、気になった人はお早めに。