アメスピの愛称で知られる「アメリカン・スピリット」から、認証オーガニック葉の葉脈や茎を取り除いた上質部分のみを使用したこだわりの『ナチュラル・アメリカン・スピリット・オーガニック・リーフ・ONE』が登場。美味しい低タールたばこを探している人に!
90年代末期に広がった無添加タバコブームの火付け役。クリエイティブ方面のファンに支持され続けるアメスピ・ブランド
アメリカン・スピリットはネイティブアメリカンのロゴマークとアーシーなカラーのパッケージが特徴の無添加たばこの代表格。アメリカ合衆国ニューメキシコ州サンタフェにて1982年に誕生し、当初は1本ずつ手詰めで生産されていたとの逸話もある。日本では90年代、人気ドラマ「踊る大捜査線」内で織田裕二演じる青島俊作巡査部長が吸っていたところから人気に火がついた。今もミュージシャン、俳優、芸人などクリエイティブな方面で強く支持されているブランド。
アメスピ最大の特徴は無添加ということ。実はロゴマークにもなっているネイティブアメリカンの間ではタバコはそもそも神聖なものと位置付けられ、その煙は天に昇り、聖なるものと繋がると考えられていた。当時吸われていたタバコは自然によって育てられたナス科の植物から作られるもので、人工的というよりは、ナチュラルなイメージで捉えられていたという。
そんなタバコは、現代社会に普及するにつれて添加物を多く含むようになっていった。タバコ葉自体も大量生産のために農薬や化学肥料を使って栽培されるようになったし、紙巻きたばこの紙には燃焼促進剤という成分が添加されている。
初めてアメスピを体験したスモーカーが驚くのは、ぎちぎちに詰め込まれたタバコ葉の量と、燃焼促進剤不使用による火のつきにくさだ。葉巻を吸ったことのある人なら、タバコ葉というものは火がつきにくいのだなと知っているかもしれないが、知らないとライターでパッと火をつけたつもりが、燃えていないという事実に驚く。
紙巻きたばこの紙は、そうしたタバコ葉の燃えにくさを補うために、燃焼促進剤を含んでいる。紙がぐんぐん燃えていくことで、火が消えないようにするためである。だからアメスピを味わうには、ゆったりとした心構えが必要だ。できるなら葉巻用の軸の長いシガーマッチなどを使用して、ゆっくりと回転させながら炙って火をつけたい。ライターだと結構持つ手が熱くなりがち。それでも急ぎたい人は、バーナータイプのガスライターがおすすめだ。
アメスピならではの安全性考慮の100%無添加はそのままに、美味しさを追求した低タールたばこ
そんなアメスピから、『ナチュラル・アメリカン・スピリット・オーガニック・リーフ・ONE』(輸入・JT/販売・トゥルースピリット タール1mg/ニコチン0.1mg・20本入・価格 税込480円・2017年10月発売)が登場した。今までと何が違うのか。
米国農務省基準の認証オーガニックたばこ葉を使用しているのだが、そこからがすごい。タバコの葉から葉脈と茎を取り除いた”ラミナ”と呼ばれる上質部分のみを使用したという徹底ぶり。ビールでいえば一番搾り麦汁のような、美味しい部分だけを贅沢に使用しているというわけである。
それでいて、通常のたばこに比べると25%多く葉が詰まっているから、さらに贅沢(吸い込むのは力がいるが)。実際に吸ってみると、混ぜ物のないタバコ葉の燃える良い香りがする。薪の燃える香りに近い香ばしさを含み、ゆっくりと吸い込むと、低タールながら上品な味わいが息の中にたっぷりと含まれる。
普段から高タールのたばこを吸っている人には1mgは物足りないと思うかもしれないが、通常の低タールたばことは違い、芳醇な濃い味があるので、3〜5mgタール値を普段吸っている人でも意外と満足できる感じ。たばこはそもそも自然の産物であり、人類と長い時を共に過ごしてきたのにも理由がある、と再認識してしまう、トゲのないマイルドな味わい。もちろん無添加ならば体に害がないというものではないが、未体験の人には相当新鮮に感じられるだろう世界だ。
仕事や打ち込み続けた趣味の一休みタイムには、こんな聖なる煙を吸い込んで、リフレッシュするのが一番いい。