もし、あなたの給料が全部1円、5円、10円などの小銭で支払われたらどうだろうか? 実際にそんなことを行った会社が、大バッシングを受けて大きな話題になっている。
中国のインターネットメディア「江蘇網」によれば、この事件の舞台になったのは中国・江蘇省のバス会社。同社は社員200人の給料を1元(約16円)硬貨で支給したのだ。
報道によればこのバス会社は、1月春節期間に大勢の観光客がバスを利用したことで、大量の小銭を回収。中国ではバスカードを使うことも多いが、遠方からのお客のため、ローカルなカードではなく小銭を利用したのだ。
会社側は約20万元(約320万円)、重さにして約1.2トン(1200kg)にものぼる小銭を銀行まで持っていくことが難しいと判断、そうして、従業員の給料をその小銭をつかって支給することを決めたのだった。
とはいえ、小銭で給料を払われた従業員の不満が大爆発。数千枚の小銭、重量としては数kg分で支払われたのだから、当然だろう。SNSなどにそのことが投稿され、またマスコミに報道されることになって、大きな批判をあびることになった。
結局、同社のメインバンクが訪れて両替するということで、従業員たちの不満を収めようとしているという。だがネット上では「新しいブラック企業の形」「給料が抜かれていてもわからない」「その小銭をつめた袋で幹部をいてこましたれ」などという非難の声が、いまだに盛り上がっている。
文/高野景子