定員6人にもかかわらず51人が乗ったワゴン車が、中国で摘発されて話題を呼んでいる。中国CCTVが伝えた。
■異常な動きの乗用車を止めてみると
この車は、今年5月10日に貴州省貴陽の道路で交通警察により発見された。目撃した警察官によれば、車は傾いて揺れているなど異常な動きを見せていたという。車を止めさせると、車体の重みでタイヤは裂けそうなほどになっていた。
■小さな車のなかに51人もの労働者
車の中には人がすし詰めで乗っており、警察が動画を撮影しながら、なかの人々に降りるように告げると…降りても降りても人が出てくる。まるで“手品”のようなありさま。結局、51人もの人々がバスでもない車のなかに乗っていたのだ。
運転席と助手席に2人、後部座席に49人。中に乗っていたのは近くの工事現場の労働者たち。この現場の建築会社の車だった。では、どのようにこの車に乗っていたのかというと、この車は後部がイスなどを取りはらう改造がなされており、全員が満員電車よろしくギュウギュウに立って乗っていたのだ。それでも定員6名のところに51人というのは驚異だが。
■会社がコストカットのため
警察の調べによれば、建築会社が交通費のコストを抑えるためにこのような“過積載”を行っていたとのこと。中国では、ここまでではないにしろ定員オーバーではしる自動車が問題になっている。
100人乗っても大丈夫なのはイナバの物置だが、50人乗っても大丈夫なこの車もちょっと気になるところだが。
文/原田大