先日惜しくも亡くなった・山岸一雄さんでも知られている大勝軒、そのグループ内でも異端児と言われる東京文京区の江戸川橋大勝軒が提供するメニューが、好事家たちの間で話題になってきた。それは大勝軒の極太麺に、カレーをぶっかけた「ばそカレー」というメニュー。カレーをかけただけでしょ…というわけではなく、なんとも言えない不思議な魅力を持つメニューとして人気をほこっている。
■ラーメン屋なのにカレー屋状態
江戸川橋店は他にもナポリタン風「ばそリタン」「カニーライス」といった何がなんだかなメニューが豊富。甘酸っぱいスープのつけ麺と魚介たっぷりの濃厚なラーメンという、一般的な大勝軒のイメージとは大きくかけ離れている。
たとえば業務用のカレーをぶっかけたカレーラーメンなどはよくあるが、ここのカレーはオリジナル。おまけに朝鮮人参などの生薬がスープに入っているために「ここのカレーは精力剤としても効く」(ラーメンファン)なんて声もあるほど。実際、筆者も食べたが妙に今日元気なのは、まさかこのため?
■生薬カレーを引き立たせる極上麺
そんな生薬たっぷりのカレーが、たっぷりかかったプリプリしこしこの極太麺。噛みしめてみると、意外にも小麦粉の味がカレーにまけずにしっかりと感じられる。カレーの辛味と甘味は適度で、麺そのものを楽しむことができるのだ。またカレーにはソーセージが乗っているのも、お子様カレー感があって嬉しい! こういうの大人になると、あんまり食べる機会がないので。
■カレーとしてもハイレベル
また福神漬け代わりのダイコンの漬物も甘酸っぱくて美味しいのだ。カレーとしてもハイレベルな味わいなのを、それをナンでもない小麦製品、まさかの麺と合わせる(しかも合う)というところが斬新すぎるメニュー。小麦粉の味わいを堪能しつつ、同時にカレーのホットな美味しさを楽しめる、シンプルだけど意外になかった、このメニュー!
江戸川橋大勝軒/東京都文京区関口1丁目19−5 弥助ビル別館1F
文/高野景子