葛西臨海水族園(東京都江戸川区)で、昨年12月まで165匹いたマグロが大量死、現在3匹になっている。マグロの価格は30kg程度のもので約20万円から30万円、全滅した場合の被害額は数千万円規模と予測される。そんな災難続きの同水族館を応援する一つの方法が、ここの名物マグロ料理に舌づつみを打つことだ。
■水族園の新鮮マグロ料理が美味い
同園内の食堂「シーウィンド」の名物料理には、新鮮なマグロを使った「まぐろカツカレー」(830円)、「まぐろカツ丼」(830円 みそ汁付き)、また「マグロ竜田」の入った「おつまみセット」などがある。
■「海の牛肉」力強い味わい
「ここの料理のマグロ肉は、どれもシーチキンどころかシービーフと言っていい程、ワイルドな味わい。密度の濃い、獣肉のような身が特徴的です」(グルメライター)
というので、筆者も早速行って食べてみたのだが、たしかにまるで動物の肉のような味わいがある。注文したのはカツ丼とおつまみセットだ。
■大量死はねかえす生命力あふれる味わい
どちらに入っているマグロ肉も、以前アメリカのドライブインで食べた赤身肉のステーキのよう。がっちりとして噛み切るのに力を要する。そして噛みしめるほどに“海獣”的な風味がして、高スピードで海を泳ぎまわるマグロの生命力を感じさせる。
■豚肉よりも高級な逸品
またたっぷりの甘辛ダシで、熱々の半熟玉子でとじられたカツ丼もいい味だ。部位によっては豚肉よりマグロの身の方が高いわけだから、実に贅沢な逸品。
筆者はカツ丼にしたが、食堂内を見ていると、まぐろカツカレーの人気が高いようだ。この力強い魚肉のカツ、たしかにカレーとよく合いそうだ。
大量死したマグロを弔うことにはならないだろうが、大損害を被ったであろう同水族園の収益に助力となるだろう。
■大量死したマグロではないので安心
また、このマグロは新鮮と言っても、同水族園で死んだものや、泳いでいるものを捕獲して解体したものではないので、安心して食べて欲しい。
ここで死んだマグロは肥料などにされているが、今回は病理的検査が行われており、本日の発表によれば、脾臓からウィルスが見つかりそれが大量死に関係しているのではないかという。
ちなみに食堂以外でも「マグロチップス」といったみやげ品が売られているので、そちらもぜひ。
参照/葛西臨海水族園内シーウィンド
文/高野景子