牛丼チェーン松屋は、今年7月から関東1都6県の店舗では、ノーマルの牛めし(並盛り290円)は提供せずにプレミアム牛めし(380円)のみの販売を行ってきた。だが現在、池袋東口店などの一部店舗ではプレミアムからノーマルの提供に戻しており、松屋ファンの間で“祭り”となっている。
■スッキリ味のノーマル牛めしが戻ってきた!!!
「熟成肉を使用しているプレミアムより、ノーマル牛めしの方が、スッキリした味わいで好きだったんですよ。おまけに安いですからね。だから、今回のノーマル復活は大歓迎です」(松屋マニアのライター)
そんな声もあったので、実食レポに出陣。
東池袋店舗につくと食券機の前には3人のお客。男性2人、女性1人だったが、いずれもノーマル牛めしを購入。
筆者も同じものを買って店に入ると、6割ほどはノーマルを食べていた(プレミアムしかなくてもそんなものかもだが)。
■ノーマル牛めしはプレミアムに美味い!
で、久しぶりにプレミアムではないものを食べてみたのだが、いやいやいやいや、ふつうに美味しいじゃないですか! プレミアムからノーマルにダウンしたといっても、自分の舌ではぜんぜんわからない。むしろ、こっちの方が美味しいんじゃ…とさえ思ってしまった次第。逆にプレミアム!
恥ずかしながら、筆者は吉野家と松屋がならんでいると、つい値段を気にして吉野家に入ってしまっていたぐらいなので、この290円のノーマル復活はほんとうに嬉しい!
■プレミアム牛めしは廃止か?
今回、このノーマル牛めし復活は2ちゃんねるにスレがたったことで、多くの松屋ファンにつたわって喜びが広がる一方、一部では松屋のプレミアム牛めしが廃止されるのではないかとの声も上がっている。
だが今回のノーマル牛めしの提供は一部店舗の期間限定。あくまで実験的なものであり、すぐにプレミアムの提供がなくなることはないようだ。とはいえ、これによって何を探っているのかは気になるところ。
■客単価はあがっても、客数は減少していた
松屋の既存店、本年度10月営業成績は前々年同月比で、客単価はプレミアム牛めしの投入により10%上昇したものの、客数は−9.1%と減少している。売上は0.1%の上昇なので、ほぼトントン。
松屋としてはノーマル牛めしに戻して、客の戻りを見てみたいのかもしれない。
それにしても、プレミアムもノーマル牛めしも、大して味の違いがわかってなかったんだなあと、そんな自分の味のわからぬ舌に反省!
文/関本尚子