■NARUTOに出てくる一楽は実在する
忍者アクション漫画「NARUTO-ナルト」が本日10日発売の「週刊少年ジャンプ」50号で完結、99年から約15年間の長期連載だった。作品中に登場するラーメン店「一楽」が美味しそう、という声も多かったのだが、ここじつはモデルになった店がある。
それは福岡市にある「一楽ラーメン 九産大前店」だ。作者の岸本斉史先生が、九州産業大学に在学中によく食べていたことから、作中にも登場するようになったという。
■海外のとんこつラーメンブームにも影響
本場とんこつラーメンの地にありながら、人気店として知られてきたお店。海外でも人気の「NARUTO」、それだけに海外からわざわざこの一楽にくる観光客も多かった。都市伝説には、今の海外のとんこつラーメンブームは、ナルトと一楽のおかげというものまである。
■…しかし、今年の4月で突然の閉店
だが、今年の4月いっぱいで店は閉店。同作品の最終回をまたずして閉店してしまったのだ。海外から来たファンがシャッターの閉まった店の前で「うおおおお」と泣き崩れていたという話もあるぐらいだから、岸本先生のこの報にはさぞかしショックを受けたはず。
だが、なぐさめとしては、一楽はチェーン店。モデルとなったブルース感あふれる九産大前店は閉店してしまったが、他の一楽がまだ福岡に6店舗あるので、そちらでラーメンを食べながら「NARUTO」の最終回を読んで頂きたい。また作品中でも、一楽は別に閉店はしていない。主人公のナルトが、まだ周囲の人間から「バケモノ」としてうとんじられていた頃から、ふつうに接していた店主・テウチもまだ健在なはず(最終回には一楽のものかは判然としないが、とんこつのカップラーメンも登場する)。
■ワンピ尾田栄一郎も一楽を描いた!
ちなみに、同作品の最終回が掲載されている「ジャンプ」50号の「ONE PIECE」の扉絵では、ナルトとおぼしき人物、さらには一楽のラーメンが描かれているのだ。ワンピ作者・尾田栄一郎先生と岸本先生の友情を感じることができる。
「NARUTO」も閉幕、「一楽 九産大前店」も閉店で、ファンにとっては寂しいかぎりだってばよ。
文/原田大