激辛料理の食べ過ぎはがんになる!?
「痩せるから〜」「ダイエット効果があるから〜」とか言って、チゲ鍋などの韓国料理や四川料理をばくばく食べている人は、要注意だ! それらに入っている唐辛子、そしてダイエットにつながると言われているカプサイシンの大量摂取に、発がんリスクがあることが判明した。
このショッキングな研究結果を発表したのは、ソウル峨山病院のキム·ホンシク教授チーム。
カプサイシン自体が発ガン性はないのだが、カプサイシンを大量に摂取すると、ナチュラルキラー細胞の放出機能障害が起きて、がんの発生を促進するという。ナチュラルキラー細胞は、癌細胞を壊死させる抗がん免疫細胞だ。
ちょっとの辛さなら大丈夫…
研究チームはがん細胞を対象に、カプサイシンを10μM、20μM、50μM、100μM(マイクロモル)の量を投与。ナチュラルキラー細胞活性が、カプサイシン投与前32%だったものが、50μM投与後は16%に、100μM投与後4%へと大幅に下落した。
カプサイシン50μMは、通常、水1ℓに唐辛子150g(15個程度)を入れた量に相当。日本で食べられる激辛料理でもよくある分量だ。
ちなみにカプサイシン10μM、20μM投与では、ナチュラルキラー細胞の活性化が28%、27%であり、投与前の32%と大差なかった。適度な量であれば発がんリスクは生じないわけだ。
この研究結果は唐辛子を使う韓国でも大きな衝撃を与えている。また激辛料理がすでに定着している日本でも注意が必要なのは間違いない。うーん、暑い季節に辛いもの食べてビールって、最高なんですけどね。ほどほどにということなんでしょう。
文/関本尚子