同居男らの子供をみごもるシェアハウスの女たち
シェアハウス、つねに誰かがいる安心感やその便利さから、若者たちの間で人気となっている。だが男女が一つ屋根の下に暮らす以上、それなりの事件も発生する。なかでも注目したいのが、そこで暮らす女性が同居人の子供を身ごもる「シェアハウスマザー」だ。
実際のシェアハウスでは、世間が思うほどは内部で恋愛することはないとも言われているが、必ずしもそうではない。話を聞いたのは24歳の美大生A子さんだ。彼女は都内の中クラスのシェアハウスに暮らしている。
4人の男たち、一体だれの子?
「私はけっこう心が弱いので、沈んでいる時にそばに居てくれる男性とは、すぐに関係を持ってしまう。ぶっちゃけ同居していた外国人を含む男性4人と関係しているうちに、子供を身ごもってしまったんですよ」
彼女が関係を持った男性は、ノマドを名乗るBさん(33歳)、料理人のCさん(37歳)、外資金融系のDさん(29歳)、英会話教師のEさん(41歳)だという。そして身ごもった子供の相手がわからないことからトラブルになっている。
「日本人の3人は、みんな押し付け合いになりました。道楽でここに住んでいたDは『お前らみんなグルで俺をハメようとしてるだろ? 俺の金が目当てなんだろ』と言い出し、真っ先にハウスを出て行った。Bはハウスの他の女と付き合ってたんだけど、その女と2人で出ていきまいたね。Cは私と絶対合わないよう朝早く出勤して夜遅くに帰ってくる」(A子さん)
子供が父親に似ていなかったら…不安の日々
オーストラリア人のEさんが彼女を現在なぐさめ、子供が生まれたら一緒に育ててくれると言っているという。だがA子さんは「子供が完全に日本人だったらどうしていいかわからない」というのが、目下の心配だという。
シェアハウスで暮らす人々を取材しているライターによれば
「A子さんのような誰とでも関係を持ってしまう女性や、逆に女性とあれば片っ端から手を出す男性が入居してくると、ハウスのタブーをやぶり、大変になる場合もある。A子さんのようにどの男の子供かわからないという話や、男がはらませて逃げたというようような、ドロドロしたトラブルは何回も聞きました」
氏によればA子さんのような「シェアハウスマザー」には、子供を生むという選択をしない場合も多いという。人が誰とでもつながれる空間は、それゆえのワナにもなっているわけだ。
文/関本尚子
※「シェアハウスマザー」という用語は当ライターによる造語です。