ランディ・ムーア監督による、不条理な悪夢をえがいた映画『エスケープ・フロム・トゥモロー』が話題になっている。
「ディズニーランドとは関係ありません」というテロップが流れるのだが、実際にはフロリダのディズニーワールドおよび、カリフォルニア州のディズニーランドで“無許可”で撮影されているからだ。
日本でももっとも人気のあるテーマパークである一方、さまざまな都市伝説が“畏怖”として語られるところだからだ。特に著作権に対して厳しいことでおなじみだろう。
しかしそんな“タブー”もなんのその、冒頭からショッキングな映像がはじまり、ビッグサンダー・マウンテンの乗客がアクシデントにあい首がはねられ、血が噴き出るなど、エログロなシーンもかなり織り込まれている。日本ではR15指定。
内容はというと、仕事でも失敗つづきの男がテーマパークに家族と訪れ、そこで体験する奇妙な体験と、自身の妄想が入り混じった“悪夢”だ。だがそれはディズニーランドで誰しもが感じている、楽しさの裏にあるちょっとした不気味さを強調したものでもあるのだ。
いまのところディズニーの法務部がからは圧力もかかっていないというが、よくよく観ればディズニーへのリスペクトも随所にあるというから、そんな“偏愛”が認められたのかも? 騒がないほうが得策だ、というだけなのかもしれないが。
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文/原田大