深海魚使えず回転寿司から悲鳴 大量閉店、前年割れも相次ぐ

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※画像はイメージです。
※画像はイメージです。
お年寄りから子供まで楽しめる、エンタメフードコート化している回転寿司。外食産業ではイケイケのジャンルだと思われているが、現在は苦境にあえいでいる。

スシローは売上げ、客数の同期比割れが続き、かっぱ寿司は昨年50店閉店、42億円の赤字となっている。その他の回転寿司チェーンからもいいニュースは聞こえてこない。

とくに回転寿司を苦しめているのは、原価の上昇だ。世界的に魚をはじめとした水産資源の価格が上昇しており、薄利多売のビジネスモデルには厳しい状況だ。

そしてそれをかつて補っていたのが深海魚をはじめとする代用魚だった。だが、食品偽装問題が浮上し、企業のコンプライアンスが問われる時代になると、代用魚で「タイ」や「ヒラメ」として提供することが難しくなっている。

「その突破口が、寿司以外のものの提供でした。丼、うどん、ラーメン、スイーツ、からあげやコロッケなどのつまみなどの提供で、原価のあがってしまった寿司の補填をしています」(業界関係者)

回転寿司の“どんな料理でも提供する”エンタメフードコート化を、こういった逆境に促進されたものだったのだ。こうなったら一周まわって深海魚などの珍魚を扱う、さらなるエンタメ化を突き進んで欲しいと思うのだが、どうだろうか。

文/鷹村優