4月10日に、「東京チカラめし」直営店の約8割にあたる68店舗を売却すると発表した、三光マーケティングフーズ。カラオケ店などを運営する会社に6月2日より上記店舗を移管する。残りの20店舗の運営は継続するが、厳しい状況は続きそうだ。
そんな波乱の中、東京チカラめしが起死回生の一手として発表したのが「カレーフェア」だ。4月23日より一部の店舗をのぞき大々的にキャンペーンをうっている。伝説のジャンクフードと言われた「麻婆カレー」や、エキセントリックな「納豆カレー」などが、B級グルメファンを沸かせているようだ。
「世間的には追い詰められているように見えるチカラめしですが、実はまだまだ余裕があるのか。かなりの数手の店舗を売却することにより、再び“遊び”のあるメニューを出せるようになったと見ることもできますね。この状況での納豆カレーのリリースはすごい」(外食チェーン関係者)
ちなみに筆者もチカラめしの納豆カレーを食べてみたのだが、同チェーンの他牛丼チェーンにはないジャンクで力強いカレールーを、納豆はマイルドにしてくれるので、アリなのかも。また納豆の匂いがチカラカレーに加わることで、玄妙の香と言えなくもない。
「チカラめしの麻婆豆腐はスパイシーなので、カレーとのあいがけの麻婆カレーはかつて人気が高いメニューでした。ただし、逆に言えば“奥の手”を復活させたということに、同チェーンの現状が現れているのかも知れませんが…」(B級グルメライター)
とはいえ、他にもジューシーなグリルチキンカレーの提供や、人気だった焼肉カレーの40円の値下げなど、定番といえるメニューはいくつも容易されている。
どれも元々あった食材を流用できるし、暑くなってくるシーズンにカレーは定番商品なので、チカラめしをパワーアップさせるのは必至だろう。迷走や土壇場と言われてきたチカラめしだが、これからも我々の胃袋を楽しませて頂きたい!
文/原田大