ブス減少でブス専男子生きづらい時代 「美人ばかり求める男は下品」

『おかめ日和』(17)(KCデラックス) おブス漫画の金字塔。
外国人が日本に来て驚くのは「ブスな女の子がいないこと」というのはよく言われる話。「日本ではブスが絶滅したらしい」なんてネタが海外の掲示板にはあがるほど。しかし、こんな嬉しい現状をなげくのが、いわゆるブス専と言われる男性たちだ。

あるベテランのブス専男性(60歳 会社社長)は嘆く。草刈正雄似のダンディな紳士だ。

「可愛くない女の子がふと見せる可愛い表情やしぐさなんか、我々の世代には胸にくるものがありました。今でこそ『萌え〜』という言葉で表現するんでしょうが。今じゃみんな可愛い子ばかりで、もともと可愛いからなんの面白みもない」

この男性をはじめ、意見を聞かせてくれたのはマニア系の大人な本に関わる、いわば「ブス専同好会」とでも言うべき人たちだ。次に意見を聞かせてくれたのは、ダルビッシュをガチムチにしたような、こちらもかなりのイケメン。外資系コンサルタントで働いている。

「実際メイクで盛っているというのはわかってるんですが、それでも僕らは萎えますよね。あんまりかわいくない子で、いつも暗い表情でいるような子とか、最高じゃないですか。その陰に僕らは惹かれるんですよね。普通に可愛い子なんてテレビ観てれば充分じゃないですか」

彼は昔からかなりモテモテで、最近人気の某ハーフモデルにも告白された経験があるぐらいの男っぷり。でも、もっと陰のある可愛くない女の子にしか惹かれないという。彼らのまわりにはブス専男性が十数人いるが、みんな顔がよくて高収入なんだとか。

「バカ、ブサイク、低所得、育ちが悪い、そういう男たちは、すぐに美人とかバージンの女の子を求める傾向がありますね。自分のコンプレックスの裏返しなんですよ。ある程度人間的な余裕があったら、人のことを美醜で判断しませんから。まあ僕らも美人をナメてるから逆差別なんですけどね(笑)」(ダル似の男性)

とはいえ女子からしたらキレイになりたいのは当たり前だし、なんにせよ余計なお世話ってやつなのでは?

文/持田薫

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