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パナソニック、新型ドラム式洗濯乾燥機は「ダウンジャケット専用コース」 羽がよらずふわふわピカピカに
パナソニック株式会社は、アウトドアアパレルメーカーの株式会社ゴールドウインと協業し、新開発の「ダウンジャケットコース」を搭載したドラム式洗濯乾燥機 LXシリーズ(LX129E、LX127E等、計7機種)およびSDシリーズ(計2機種)を2025年10月上旬より順次発売する。アパレルメーカーと協業してドラム式洗濯乾燥機を開発に携わったのは同社初の試み。
これまで家庭での洗濯が難しかったダウンジャケットの手入れを容易にすることで新たな顧客層を開拓し、2026年度には国内ドラム式洗濯乾燥機市場でシェア40%を目指す。
高まるドラム式需要と「ダウンジャケット」洗濯の悩み
日本電機工業会(JEMA)のデータによると、国内の洗濯機市場におけるドラム式の比率は年々拡大しており、2024年には約25%にまで成長。この市場でパナソニックも好調を維持しており、今期上期の販売台数は前年比104%を記録した。
一方で、同社の調査では、消費者が「手入れに困る衣類」の第1位に「ダウンジャケット」を挙げており、「家庭でどう洗えばよいかわからない」「失敗したくない」といった悩みが浮き彫りになっていた。
多くの人が「1シーズンに1回クリーニングに出す」と回答しているが、クリーニング料金の相場は2000円〜3000円程度で、その高いコストから何年も放置しているという人も多いはず(筆者はそうです!)。ゴールドウイン社によれば、汚れを放置すると落ちにくくなるだけでなく、撥水機能の低下にも繋がるため、早めの洗濯が推奨されるという。
中わたの偏りを防ぐ、ゴールドウイン監修の独自技術
この課題を解決するため、パナソニックは2021年よりゴールドウインとの共同開発に着手。ダウンジャケット洗濯の最大の課題である「中わたの偏り」を防ぐため、パナソニックのコア技術を応用した。
ダウンジャケットを傷めない優しい洗浄
時間あたりの流量を約60%に抑えたシャワーと、槽を回転させずに揺らすような緩やかな動きを採用。これにより、洗剤をきめ細かく泡立てて汚れを浮かせる「スゴ落ち泡洗浄」技術の効果を最大限に引き出し、デリケートなダウンジャケットを優しく、かつ効果的に洗い上げる。
ダウンを偏らせない繊細な脱水
開発で最も困難だったという脱水工程では、「3D見張りセンサー」と「流体バランサー」を駆使した低振動設計技術を活用。衣類の偏りを検知しながらゆっくりと段階的に回転数を上げ、中わたの奥の洗剤液までしっかり押し出すことで、十分な脱水とすすぎ残しによるシミの防止を両立させた。
ゴールドウイン開発本部の柴田徹氏は、手洗いでの重労働や乾燥不足によるカビ発生といった懸念に触れ、「一連の動作を洗濯機が自動でやってくれるというのは、本当にすごい」と新コースを高く評価した。
衣類の縮みが少ない「はやふわ乾燥 ヒートポンプ」
また、発表会で見てあらためてすごいと思ったのは「はやふわ乾燥 ヒートポンプ」だ。自宅の乾燥機やコインランドリーの乾燥機を使ったら、衣服のサイズがワンサイズ小さくなってしまったという、がっかり体験のある人も多いはず。だが、
同機能は、除湿機で乾かすように衣類を傷めず低温風(約65度)でスピーディに乾燥させるため、衣類の縮みが少なくなっている。
【省エネ性能も向上】サステナビリティへの貢献
今回の協業は、「服を長く大切に着る」という両社のサステナビリティに対する理念が一致したことで実現した。製品の省エネ性能もその一環として追求されており、新モデルではヒートポンプユニットのコンプレッサー制御システムを改良。洗濯から乾燥までのスピーディーな運転時間(98分)は維持しつつ、消費電力量を従来比で約10%削減し、800Whを実現した。
このほか、昨年発売し累計16万台の販売を記録した上位機種に搭載の「汚れはがしコース」の対象を毛布やデリケートコースにも拡大するなど、利便性も向上させている。
パナソニック 商品マーケティングセンターの福島伊公男部長は、「将来的に、大型家電量販店などでゴールドウインの商品と洗濯機を同時に売り場で展開するようなイベントも検討したい」と語り、他業界との連携強化によって新たなスタンダードを目指す姿勢を示した。
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AIで米の甘みを最大限に パナソニック、可変圧力IHジャー炊飯器「ビストロ X9Dシリーズ」を発表 【釜炊きご飯よりも美味かった!】
パナソニックは2025年8月5日、東京都内でメディア向けに、可変圧力IHジャー炊飯器の最新モデル「ビストロ X9Dシリーズ」の体験会を開催した。5.5合炊きの「SR-X910D」と1升炊きの「SR-X918D」の2モデルを、同年9月上旬に発売する。
本製品は、米の状態に合わせて炊き方を最適化する独自AI「ビストロ匠技AI」と、炊飯技術「Wおどり炊き」の進化が最大の特徴。新たに搭載されたセンサー技術により、新米はもちろん、精米から時間が経過した古米でも甘みを引き出し、誰が炊いてもおいしいごはんを実現する。
■ 進化の核となる「リアルタイム赤外線センサー」と「ビストロ匠技AI」
X9Dシリーズは、従来の「釜底温度センサー」「沸騰検知センサー」「リアルタイム圧力センサー」という3つのセンサーに加え、新たに非接触型の「リアルタイム赤外線センサー」を搭載した。
この新センサーは、0.1℃という高い分解能で釜内の温度変化をリアルタイムに検知。従来の接触型センサーと組み合わせることで、これまで以上に緻密な温度管理を可能にした。
この高精度な温度情報に基づき、「ビストロ匠技AI」が約9,600通りの中から最適な炊飯プログラムを自動で選択・調整する。パナソニックが長年培ってきた炊飯ノウハウを学習したAIは、釜内の水分量などから米の含水率を見極め、圧力をかける時間、IHの火力といった複数のパラメーターを最適に制御。これにより、従来品と比較してごはんの甘みを約8%向上させた。特に、含水率が低下した古米においても、AIを使用しない場合と比べて約9%甘みを引き出すことが可能だという。
■ 技術を支える設計へのこだわりと「Wおどり炊き」のメカニズム
センサーの性能を最大限に引き出すためのこだわりも随所に見られる。新搭載の「リアルタイム赤外線センサー」は、湯気による測定誤差を避けるため炊飯器の上部ではなく側面に設置。釜底センサーとの連携も考慮し、最も正確に情報を取得できるこの位置の決定には約1年を要したという。
また、薄くて軽い「ダイヤモンド竈釜」も重要な役割を担う。釜が薄いことで、釜自体の温度と米の温度との差が少なくなり、センサーがより正確な温度を検知できる。
これらの技術が制御する「Wおどり炊き」は、二つの技術で構成される。一つは、急減圧による爆発的な沸騰力で米の芯まで熱を伝える「おどり炊き」。炊飯工程に合わせて加圧・減圧を巧みにコントロールし、ごはんの摩擦を抑えることで、ふっくらと粒立ちの良い食感に仕上げる。もう一つは、底と側面のIHを瞬時に切り替えて強力な熱対流を生み出す「高速交互対流IH」。これにより、米をムラなく均一に加熱する。
■ 「どんな米でもおいしく」― 市場ニーズに応える自信
パナソニックの石毛伸吾氏は、近年の「令和のコメ騒動」などに触れ、古米や外国産米でもおいしく炊ける高価格帯炊飯器への関心が高まっていると市場背景を説明。「様々な状態のコメが流通している今だからこそ、我々が貢献できる」と製品に自信を見せた。
技術説明を担当した林田章吾氏も「どんなお米でも、誰が炊いてもおいしく炊けるのがポイント」と、米の状態を自動で判断する本機の性能をアピールした。
■試食会での衝撃の米の美味しさ
体験会では、2022年産の政府備蓄米、銘柄米を「ビストロ匠技AI」の制御あり・なしで、それぞれ炊き分ける比較試食が行われ、参加者からは「制御ありの方が、口に含んだ一口目の甘みが確かに違う」といった声が上がっていた。
筆者は毎回、銘柄米を鉄釜を使いガスで炊きあげており、自分のご飯の味にはかなりの自信があったのだが、正直負けたと思ってしまった。「ビストロ X9Dシリーズ」で炊いた米は、備蓄米でも、粒感があり、そして甘みがある。米がもっちりとしていて、香りも良い。そして銘柄米に関しては間違いなく美味しい。
ここからは原稿に書くか迷ったところだが、近年“丁寧な暮らし”として、土鍋や鉄釜、鉄鍋で炊いたご飯が一番美味しいといった風潮がある。しかし、今回の試食会で思ったのは、ハイエンドな炊飯器で炊いた米が一番美味しいかも知れないということだ。筆者が炊いた場合なら、【安い炊飯器 < 土鍋、鉄釜 < ハイエンドな炊飯器】となるだろう。うーむ、欲しい、欲しすぎるよ「ビストロ X9D」!!!
【追記】
この「おどり炊き」を搭載した「ビストロ X9D」で炊いたごはんの試食体験イベント「食べ比べ亭」が2025年9月4日(木)の東京会場からスタートし、全国7都市にて開催(入場無料)。気になる人は、そこで実食してみては!
https://panasonic.jp/suihan/tabekurabetei.html
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